破邪大星ダンガイオー 第2巻
「涙のスパイラルナックル」

解説

燃えた第1巻の続編。今回も燃えるぅ!

今回の決め技スパイラルナックルは、ブーストナックルの強化版。 ブーストナックルはロケットパンチだが、ではスパイラルナックルはと言うとまあナックルボンバー+ドリルプレッシャーパンチといったところ。 …余計わかんなかったりして。

最初の10分は延々と前作のダイジェストが続く。少々くどいかな、と思わないことも…思うぞ、やっぱり。 なんかイクサー1と同じようなことしてるなあ。

今回の舞台は雪に埋もれた極寒の惑星。 寒くて外に出る時は上着を羽織ったりするけど、女性陣は基本的にいつものコスチューム。 このこだわりがなんとも。

今回の主役はランバ。だがこの娘は四人の中で、熱いスーパーロボットのパイロットに最も縁遠いキャラである。 緊張感に欠ける彼女をメインにすることは、展開次第では作品そのものをブチ壊しにする危険をはらんでいる。 ここで美少女とスーパーロボットのギャップという問題が浮き彫りになるのだ。 実際、今回のサブタイトルは彼女の声で読み上げられるのだが、その可愛らしい声はあまりに場違いで、熱い血が一気に醒めてひっくり返る。 この作品を見る人はここでひっくり返る用意をすべし。

だがここで失望して見るのをやめてはいけない。 今回のストーリーはそんな彼女のキャラクターを踏まえ、実に手際良く処理されている。 今回展開されるのは、実はお姫様だったランバと、かつては彼女の侍女だった女との因縁の対決。 ランバの想いとは裏腹に、その女シャザーラは星の民を裏切った王族を憎んでいる。

因縁の対決は燃える展開に付き物。 ここで、ランバの優しい心がシャザーラの心を開く、なんて展開にするとブッ飛ぶところだが、そんな安直なものにはなってない。 死の直前までシャザーラはランバを憎み続け、その事実にランバは正面から立ち向かい彼女を倒す決意を固める。

ここで、この作品の設定が生きてくる。 普通合体ロボットでメインパイロット以外の人間は単なる飾りになるのだが、ここではそうではない。 ランバが乗るユニットはダンガイオーの両腕。 ランバはロールに頼んでスパイラルナックルで、すなわち自分の乗るユニットを使ってシャザーラを倒す。 泣き虫ランバは涙を流しつつ、シャザーラを自らの手で葬り去るのだ。 この展開は、実に見事に合体ロボットの特性を生かしている。

確かにランバは泣いてばかりではいたけれど、彼女には現実に立ち向かう強さがあった。 今回の話で、立派に主役を務めている。 このスパイラルナックルで最高に燃えたのは私だけだろうか?

もひとつ言えば、相手も合体ロボット。必殺技のシャウト合戦が熱いぜ。 …って、大きい声で叫んだ方が勝ち、なんて戦いじゃないぞ。

ストーリー

全面雪に覆われた星に潜むダンガイオーチーム。 今日もターサン博士の元で訓練に余念がないが、ミアはまだ自分の力の制御が出来ない。 そんな中、ランバは早く自分の星に連れて行ってくれるようにとターサンに迫るが、ターサンは言葉を濁す。

その時、3機の飛行物体が星に降りて来る。 調査に赴く四人。彼らはすすけた機体を発見するが、そこで突如襲撃を受ける。 襲撃者は女1人を含む3人。 パイは剣を持った男に苦戦し、ミアは吹き飛ばされロールは攻撃をかわされてあさっての方向に飛んでいく。 ランバはミアを狙う女の前に立ちふさがるが、その女の顔を見てランバの記憶が甦る。 女はランバの知り合いだったのだ。だがなおも攻撃しようとする女。 そこへロールが戻って来て、3人は撤退する。追おうとするロール達を止めるランバ。

ランバは惑星リリスのお姫様だった。そしてバンカーの襲撃を受けた際、彼女に最後まで付き添っていた侍女があの女、シャザーラだった。 ランバは彼女が記憶を消されていると言い、彼女を助け出そうとする。 が、ミアとパイは彼女の心の声を聞いていた。彼女は心の中で叫んでいたのだ。
「殺してやる、ランバ姫」
と。

ランバは単身吹雪の中でシャザーラを探し回る。が、攻撃を受け捕らえられてしまう。 気付いた時、ランバの目の前にシャザーラがいた。 ランバは再会を懐かしむが、シャザーラは冷徹に自分の記憶は消されていないと言い放つ。

ランバは自分が憎まれている理由を聞かされる。 彼女の父である国王はバンカーと徹底抗戦するはずが、突如バンカーに星を明け渡してしまった。 その結果、星ではバンカーによる掠奪と殺戮が繰り返され、最後には星は民もろとも爆破されてしまったのだ。 裏切った王族の血を根絶やしにする。それが彼女の目的だった。

シャザーラは敵から逃げているふりをしてターサンの船に迫る。 ターサンはミアの提案で、罠と知りながらバリヤを解く。途端に攻撃を始めるシャザーラたち。 が、パイの砲撃が敵機にヒットし、ミアはその隙をついてランバを助ける。

しかしなんと敵の戦闘機が合体した。敵も合体ロボットだったのだ。 ミア達も合体する。
「クロス・ファイト! ダ・ン・ガ・イ・オー!」
敵ロボットとダンガイオーが地に降り立つ。
「アイザム・ザ・サード!」
「ダンガイオー、見参!」
熾烈な戦いが今始まった。

シャザーラは怨みをこめてダンガイオーを襲う。アイザムのパワーはダンガイオーと互角だ。
「ブゥゥスト・ナァァックル!」
だがアイザムは分離して軽くかわす。
「アイアン・クラッシャー!」
鋭い爪がダンガイオーの胸を貫く。
「ダンガイ・ビィィィム!」
なんとかアイザムを引き離すダンガイオー。

シャザーラの怒りと怨念の一撃がダンガイオーに向かって放たれる。
「プラズマ・タイフーーン!」
ランバの動揺でパワーダウンしているダンガイオーはその攻撃に耐えることができず、地に崩れ落ちる。 が、ミアやパイの悲鳴を聞いた時、ランバの心が甦る。 シャザーラに謝ると共に、死んでいった人々のため、皆を守るため、ランバは戦う決意を固めたのだ。

ランバのパワーが上がり、ダンガイオーが甦る。ダンガイオーの手が光ってうなる!
「サイキック・ウェィィィブ!」
アイザムの動きが止まり、空中に持ち上げられる。 ダンガイオーの掌に浮かび上がる紋章。それはリリスの紋章だった。 シャザーラの心に在りし日のリリスが甦る。シャザーラから徐々に戦意が消えていく。

ランバは自分がとどめをさしたいとロールに願う。 ロールはその願いを聞き入れる。ダンガイオーの両手がガッチリと組まれる。
「スパイラル・ナァァックルゥ!」
渾身の力を込めて、ランバとその流れる涙を乗せてダンガイオーの腕が飛ぶ!
「シャザーラァァァ!」
「姫さま…私はこの日を、待っていたのかも…」
スパイラルナックルに貫かれ、爆発するアイザム。 泣き崩れるランバ。 皆の心も沈む。

だが、そんな彼らの想いをよそに、バンカーは既に次の手を考えていた。 闇にたたずむ一つの影。 その復讐心に燃える瞳の持ち主は…?

スタッフ

プロデューサー...三浦亨・浅沼誠
原案...平野俊弘
キャラクターデザイン...平野俊弘
音楽...渡辺宙明
メカニックデザイン...河森正治・大畑晃一・大張正己
デザイン協力...阿久津潤一・石津泰志
モンスターデザイン...わたなべぢゅんいち
監督...平野俊弘
製作...AIC/ART MIC

キャスト

ミア・アリス...荘真由美
ロール・クラン...神谷明
ランバ・ノム...岡本麻弥
パイ・サンダー...松井菜桜子
ターサン博士...青野武
シャザーラ...勝生真沙子
ドムドン...小林通考
オスカー...屋良有作
ガリモス船長...緒方賢一
ゴウティラ...大竹宏

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