勇者王ガオガイガー

放映

平成9年2月1日〜平成10年1月31日、全49回
名古屋テレビ・テレビ朝日系
毎週土曜17時〜17時30分

概要

西暦2005年。東京の埋め立て地に突如現れた巨大な怪ロボット。 そのロボットは捨てられていた電気製品を吸収して自らの体を作り上げていた。 そしてそのロボットに、天海護を始めとする少年達が取り込まれてしまう。

この危機を救える者はいないのか!  いや、ただ一人いる。それは、その心に熱き勇気を宿す者!  その男はサイボーグ・ガイ。GGG機動部隊の隊長だ!

2年前、謎の地球外生命体EI−01の攻撃を受けた人類は、地球の危機を感じ取り地球防衛組織GGGを結成した。 そしてEI−01を退けた、メカライオン・ギャレオンによってもたらされた地球外テクノロジー。 人類はそのテクノロジーによって様々な勇者ロボを作り上げていったのだ。

ガイはギャレオンとフュージョンしてメカノイド・ガイガーに、更に3機のガオーマシンとファイナルフュージョンして重機動メカノイド・ガオガイガーになる。 彼こそ地球の未来を救う、真の勇者王なのだ!

解説

サンライズが送る、勇者シリーズ最終作。

勇者シリーズといえば、スポンサーのタカラの全面的後押しの元、玩具展開を前提とした合体変形ロボットが活躍する低年齢児童向けのシリーズだった。 もちろん、このガオガイガーとてその例外ではない。 だが、この作品は幅広い年齢層に支持され、熱狂的ファンの多い特異な作品となった。 放送終了後もその熱は冷めることなく、ついには2000年にOVAとして復活した。それが「勇者王ガオガイガーFINAL」である。 相も変らぬ熱さが冴えるこの作品、必見だ。 しかし、そこまでの熱気をほとばしらせるとは、何がそれまでと違ったのか?

正直に言うと、私はこれ以外の勇者シリーズを見たことがない。 だから比較することはできないが、これだけは言える。 この作品は熱い、熱いのだ。勇者たちが燃えているのだ。 小さなお友達も大きなお友達も、皆その姿を見れば勇気が溢れ、燃え上がってくるのだ。

ロボットものはこうでなくちゃ! こう思わせる熱血ぶりと爽快さがこの作品にはある。 熱血主人公が操るロボットが、熱い叫びで熱い必殺技を放つ。 そして何かにつけて訪れる大ピンチ。 それを己の勇気と皆の団結によって克服する主人公達。文句のつけようのないヒーローぶりなのだ。 70年代の熱いロボットものが好きな方には文句なしにお勧めできる。

そしてもうひとつ注目しておきたいのは、作中ではわざわざ説明されていないがこの作品の説得力を増している設定の数々。 熱いロボットものと言えば、不条理とも言えるお約束を大前提として成り立っていることが多い。 それは例えば敵がわざわざ毎週一体ずつしか現れないとか、わざわざ主人公の行動圏内で事件を起こすとか。 そういった要素がストーリー展開の説得力をそぎ落としてしまい、それを容認できる幼児かマニアにしか受け入れられない作品になってしまうというのはよくあることだ。 しかしそういったことに対しても、この作品はしっかり納得のいく説明ができてしまうのだ。

Q. どうして敵は1体ずつしか現れないの?
A. 敵のゾンダリアンの目的が地球の破壊ではなく、ゾンダーロボの究極成長にあるから。 複数出すにはゾンダーロボを作り出すためのゾンダーメタルがもったいないし、そもそも成長が遅いのでいつかはガオガイガーと戦うことになる。 作戦のために複数で連携作戦を実行することもあったが、普通はわざわざ複数出すメリットがない。
なお原種編では、可能な限り原種は複数で襲撃してきていた。
Q. どうして敵はGGGの勢力圏内で事件を起こすの?
A. ゾンダリアンのアジトが東京地下にあるから。そう遠いところには行けない。 なお原種編では世界中はもちろん宇宙まで、原種は至るところに現れていた。
Q. どうしてガオガイガーはわざわざ合体するの?
A. カッコいいから!…じゃなくて、ひとつには、あまりにも破壊力がありすぎる武器を普段は使用できないようにしておくため。だから合体には承認が必要。 また逆に、ガオガイガーの強さの秘密はGSライド4連装ということにもあるのもポイント。 1基でロボット1体でも駆動できるGSライドだから、普段はバラして単独で使えるようにしておいた方がおいしい。 しかし何より、ベースとなるギャレオンが合体用に作られていた、というのが本質的な理由だろう。 異星で作られたものをそのままベースに使うんだから、そちらにあわせてこちらのパーツを作らなければ。
Q. どうしてガオガイガーは1体しかないの?
A. だからベースになるギャレオンが1体しかないんだってば。そもそも敵も1体ずつしか現れないから不都合なし。 それにギャレオンとフュージョンするにはGストーンをエネルギー源にしている必要がある。 ガオガイガーをたくさん作りたければ、それだけの人間をGストーンサイボーグにしなきゃならんということだよ?やってみる?
Q. 主人公側が専守防衛なのはどうして?
A. 敵の居場所が分からないんだからしようがないでしょ。最初は居場所どころか、敵の正体・目的など一切が不明だったくらいなんだし。

とまあこんな具合に、従来はお約束とされてきた部分に対していちいち納得できる理由がある。 だからこの作品は見ていて説得力があるし、緊迫感があるのだ。幅広い層に受け入れられるのも当然だ。 更にそれを後押ししているのが、作中で色々と聞かせてくれる、なんだか分かるような分からないような科学的説明。 しかしそんなもの、なんとなく納得できればそれでいいのだ。 ただひたすら、熱く燃えろ!

まあそりゃ冷静になって見れば、戦闘関係のシーンはバンクの嵐だとか、1クールに1回くらいの割合で総集編が入るとか、細かいことを言い出したら色々とあるんだけど、熱く燃えていればそんなことは気にならない! …多分。 そのおかげで最後までこの熱いテンションを持続できたわけだし、君も勇者なら、細かいことは気にしてはいけない。

そしてこの作品が熱いテンションを維持できているもうひとつの理由。 なんとまあ、本作はほぼ毎回がイベント編と言ってもいいほど、何か事態が進展し続けるのだ。 ルーチンワーク的なエピソードは皆無と言ってもいい。

それは玩具展開の都合上、次から次へと新しい勇者ロボが登場してその能力を披露していくというのもあるし、また最初はその名称はもちろん目的すら不明だった敵の正体が徐々に判明していくというのもある。 で、ようやく一通り出揃ったかなというところで、もう最終決戦だったりするのだから、そりゃルーチンワークにはならんわ。

だがこういう展開になる真の理由は、敵が学習能力皆無なワンパターンな攻め方をしてくるのではなく、常にあの手この手でガオガイガーを窮地に陥れようと画策しているからということである。 そこら辺も、この作品の説得力を増している理由。敵は能無しのワンパターン野郎ではなく、ちゃんと頭を使ってきているのだ。 敵が常に新たな手を使ってくるので、こちらも常に新たな手を使うことになる。 従って、毎度同じようなルーチンワークバトルが繰り広げられるのではなく、常に緊張感が生まれることとなる。

また木村貴宏がデザインした登場キャラの方も、揃いも揃って熱い連中ばかりである。 熱血サイボーグのガイ、勇者シリーズのお約束で登場する勇気あふれる子供、マモルを始めとして、男だろうが女だろうが、はたまたロボットだろうが関係なし。 皆、まぎれもなく勇者なのだ。

ただ、全体としての熱い勇者ぶりに主眼を置き過ぎたがために、個別のキャラの描写が希薄になった面は否めない。 が、キャラの丹念な描写によってドラマに深みを持たせる必要があったかと言うとそれも疑問なので、これもまた良きかな、といったところか。

全ての要素が絶妙にマッチし、説得力あふれる設定・展開に基づく超熱血スーパーロボットアニメが完成したのだ。 君も勇者ならば、この作品を見なければならない。

勇気…これが、勝利の鍵だ!

GGGとは?

GGG(Gutsy Geiod Guard)とは、2年前のEI−01との遭遇、またギャレオンによる未知のテクノロジーの獲得によって、日本政府が極秘裏に設立した防衛組織である。 Gアイランドにある宇宙開発公団、その地下である海底にベイタワー基地が存在する。 GGGのメンバーは、表向きは宇宙開発公団に勤務していることになっている。

ベイタワー基地は、ヘキサゴンと呼ばれる中央部分と、エリアI〜VIの6つの分離可能なエリアを主として構成されている。

ヘキサゴンにはメインオーダールームと呼ばれる部屋があり、そこがGGGの指令塔となっている。 宇宙開発公団の大河総裁の部屋の中央部分がメインオーダールームへとリフトダウンして、そのまま大河長官の指令スペースになる。 更にメインオーダールーム全体がリフトダウンし、ビッグオーダールームと呼ばれる場所まで下降することができる。 そこは勇者ロボたちも集合できる広いスペースであり、直接彼らとミーティングが可能である。

エリアIは三段飛行甲板空母。 機動部隊の運搬を行い、現場での司令部としての役割も果たす。

エリアIIは強襲揚陸補給艦。 各種ツールの保守整備・運搬を行い、カタパルトから射出する。

エリアIIIは弾丸X。 普段は使用されない謎のエリアであるが、勇者たちの最後の切り札である。

エリアIVは水陸両用整備装甲車。 機動部隊の回収・保守整備を行なう。

エリアVは多次元諜報潜水艦。 ボルフォッグの母艦で、ベイタワー基地とは独立した多次元コンピュータを持ち諜報活動を行なう。

エリアVIは三式飛行研究所。 ガイのメンテナンスや、新メカの研究開発を行なっている。

そして、第32話より国連によって新生GGG(Gutsy Galaxy Guard)が発足した。 宇宙ステーションであるオービットベースにヘキサゴンが合体し、旧GGGスタッフが国連に出向したという形でそのまま任務についている。 オービットベースにはディビジョンI〜IVの分離可能な宇宙艦が配備されている。

ディビジョンIは高速転槽射出母艦、イザナギ。 機動部隊及びツール類の運搬・射出を行なう。

ディビジョンIIは万能力作驚愕艦、カナヤゴ。 最後にようやく完成した艦で、プライヤーズの量産タイプであるカーペンターズを多数収納している。

ディビジョンIIIは百式司令部多次元艦、スサノオ。 多次元コンピュータを搭載しており、ボルフォッグがアクセスすることでリフレクタービームを撃つことができる。

ディビジョンIVは全域双胴補修艦、アマテラス。 機動部隊の回収・整備を行なう。

なお余談だがGGGの女子の制服は、これってセクハラじゃねえの?と思うほどの超ミニスカである。 が、誰も文句ひとつ言わないようだ。 特に気にしている様子がないのは、ひょっとしたら下着も指定品だからかもしれない。 作中確認できる限りでは、全員同じ色のようだし。(確認すなっ!)

敵の正体は?

ゾンダリアン

敵であるゾンダリアンは、2年前に地球に飛来したEI−01ことパスダーと、機界四天王の4人とで構成される。 ゾンダリアンは機械と生体との中間のような性質を持つ機械生命体である。

彼らはストレスや不満を持つ人間にゾンダーメタルを植え付け、人間をゾンダーに変える。 ゾンダーは周囲のあらゆる機械と同化して巨大化し、ゾンダーロボとなる。 そして己の欲望のおもむくままに行動し、成長を続ける。 そして極限まで成長した時、ゾンダー胞子を撒き散らして世界中の人間をゾンダーに変えてしまうのだ。

ゾンダーロボを倒すには、ゾンダー核をえぐり出さなければならない。 そしてそのゾンダー核を、マモルが持つ不思議な浄解能力を使って元の人間に戻すのだ。 ゾンダーは特殊な素粒子Z0を放つため、センサーで感知することができる。 また、マモルも特殊な感覚でゾンダーを感知することができる。

ゾンダーメタルは非常に数が少ないが、ゾンダーメタルプラントによって増やすことができる。 だがこれには途方もない高出力エネルギーが必要なため、そう簡単には作れない。

そもそもゾンダーメタルとは、紫の星において人のストレスや負の感情を解消するために作られたもの。 だがプログラムが暴走し、そのような負の感情を持つ人間は機械に変わるべき、という判断が下されてしまった。 そして全ての生物を機械生命体に変える、すなわち機界昇華が彼らの目的となったのである。

機界31原種

ゾンダリアンのボスであるパスダーはマスタープログラムの端末にしか過ぎなかった。 全ての源であり、機界昇華を目指すマスタープログラムは31のパーツに分かれ、それぞれが人体の一部を模した形態・能力を有している。 それが機界31原種である。

原種は素粒子Z0を放出しないため、その発見は困難である。またマモルの感覚でも感知できない。 そして原種は自身の体内でゾンダーメタルを多少なら生成することができる。が、機界昇華のためにはやはりゾンダーメタルプラントが必要。 また原種の核は浄解するとゾンダークリスタルとなる。これを全て集めることでマスタープログラムが完成するのだ。

登場する勇者ロボ

ガオガイガー
ガイがギャレオンとフュージョンするとガイガーになる。 ガイガーには大した攻撃力はないが、ステルスガオーと合体して空を飛んだり、ドリルガオーを腕に装着して攻撃したり、と多彩な行動が可能。 しかしガイガーではゾンダーロボにはなかなか勝つことはできない。
そこで、ステルスガオー・ドリルガオー・ライナーガオーとファイナルフュージョンを行なうことで、最強の勇者王ガオガイガーになることができる。 だがそのあまりの攻撃力の高さ故に、ガイの意志だけによるファイナルフュージョン敢行は許可されていない。 大河長官の承認を受けて、命がプログラムドライブ用ボタンをそのカバーを叩き割って押すことで、ようやくファイナルフュージョンプログラムが発動するのだ。
「ファイナルフュージョン、承認!」
「了解! ファイナルフュージョン プログラム、ドラーイブ!!」
武器は、まず右手がブロウクンマグナム。高速回転する腕を発射し、敵を粉砕する。 また左手からプロテクトシェードを放つ。敵の攻撃を防ぐバリヤーであり、そのエネルギーを敵に撃ち返すことも可能。
最大の武器はヘルアンドヘブン。攻撃力と防御力を極限まで高め、両拳を合わせて敵に叩き込み、その核をえぐり出してしまう。 だがヘルアンドヘブンはガイに大きな負担がかかり、多用すれば死を招くことが明らかになった。 そこでゴルディオンハンマーを用いたハンマーヘルアンドヘブンが使用されるようになった。
なお宇宙に出てからは、ファントムリングを装着したステルスガオーIIを用いた宇宙戦仕様となった。 これは地上でも使える装備で、ファントムリングの利用により武装の威力が上がっている。 右手はブロウクンファントム、左手はプロテクトウォールとなる。
ディバイディングドライバー
第3話で初登場したガオガイガー専用ツールのひとつ。大きなマイナスドライバー…ではない。左腕に装着し、空間を切断して湾曲空間を発生させる。 市街地での戦いでも、これを使用すれば地面を切り裂き直径数キロにも及ぶ何もない空間を作り出すことが可能。 主に、市街地に戦闘の被害を発生させないために使用する。
ゴルディオンハンマー
ガオガイガー専用ツールのひとつ。開発コード名はGツール。第19話にて初めて発動。 ガオガイガーより大きなハンマーで、接触したあらゆる物体を光子レベルにまで分解してしまう。
あらゆる物を塵も残さず消し去ってしまうその凄まじい攻撃力のため、通常は使用できない。 内閣総理大臣からの信任を受けたキーで大河長官がロックを解除し、命が安全装置を解除することで初めて発動できる。
「ゴルディオンハンマー! 発動! 承認!!」
「了解! ゴルディオンハンマー、セーフティーデバイス、リリーブ!!」
だがその攻撃力は、使用する側にも大ダメージを与えてしまう。 初めて使用した時、ガオガイガーは半身がボロボロになってしまった。 そのため、ゴルディーマーグの完成が急がれたのである。
ガトリングドライバー
ガオガイガー専用ツールのひとつ。第38話で地味に登場。ディバイディングドライバーの強化バージョンで、連続使用が可能。 右腕に装着し、空間を切断することなく湾曲させてしまう。空間レンズなど、様々な用途に使用可能。
氷竜、炎竜(山田真一)
第5話から登場。レスキュー用に作られた、機動部隊のビークルロボ。はしご車のようなビークル形態からシステムチェンジしてビークルロボ形態に変わる。 両者は半年かけてじっくり育成された同型のAIを装備した双子ロボである。 だが、氷竜は常に冷静で炎竜は血気盛ん、と性格は全然違う。そして炎竜はなぜか空中からの着地が大の苦手で、いつまで経ってもうまく着地できない。
氷竜の武器はフリージングガン。炎竜の武器はメルティングガン。また目的に応じてマガジンを交換して多目的に使用できるペンシルランチャーなども使う。 両者のシンパレート値が90を越えるとシンメトリカルドッキングが可能となり、超竜神になる。 超竜神のパワーはガオガイガーと互角。
イレイザーヘッド
第6話から登場した、超竜神が使う消しゴム…ではなくて専用ツール。超振動によって爆発などの各種エネルギーを消滅させてしまう。 対象の規模に応じてLやLLなどサイズが異なるものが存在するが、それだけ反動も激しい。
ボルフォッグ(小西克幸)
GGG諜報部に所属する勇者ロボ。第9話から密かに登場。諜報活動が主な仕事だが、作中ではマモルの護衛を行なっていることか多い。 普段はパトカーの形をしており、システムチェンジしてビークルロボ形態になる。 内閣調査室の犬神霧雄(故人)の人格をベースにしたAIを搭載している。性格は非常に真面目。
諜報部所属だけあって、まさに忍者のごとき能力を持つ。 ホログラフィックカモフラージュで姿を消し、プロジェクションビームで幻影を映し敵を幻惑する。 自らミラーコーティングを展開することで身を守ることもできる。 また手裏剣のようなシルバームーン、それを二つ合わせたシルバークロスが武器。 いざとなると、ガンドーベル・ガングルーと三位一体となり、ビッグボルフォッグになる。 ビッグボルフォッグはミラー粒子を全方向に高速発射する大回転魔弾、高速な分離合体で敵を翻弄する超分身殺法などの技を持つ。
ガンドーベル
主にガイや火麻が乗る大型バイク。変形してホバリングも可能。 更にシステムチェンジすることでガンロボ形態にもなる。しかし会話能力は持っていない。 ビッグボルフォッグの右腕となる。
ガングルー
火麻などが乗るヘリ。ガンドーベル同様、システムチェンジしてガンロボ形態になるが、会話能力は持っていない。 ビッグボルフォッグの左腕となる。
プライヤーズ
DP-C1,DP-R2,DP-L3の3体からなるツールロボ。第17話から登場。雷牙がアメリカで作り、日本に贈ったもの。会話はできないが、信号音のようなものを発する。 3体が合体すると、ガオガイガー専用ツール、ディメンジョンプライヤーとなる。 これは巨大なペンチ…じゃなくて、湾曲空間を補正し通常空間に戻してしまうツールである。 なお3体の中では、DP-L3だけ妙に落ち着きがなくてドジである。なんだか漫才トリオのボケ役のようだ。
ゴルディーマーグ(江川央生)
威力が強すぎて使えないというゴルディオンハンマーの欠点を克服するために、急遽開発されたマルチロボ。第21話から登場。 ゴルディオンハンマーを体の一部とし、マーグキャノンを装備したゴルディータンクというビークル形態と、ゴルディオンハンマー+マーグハンドというツール形態に変形可能。
ガオガイガーは従来の右腕の代わりにマーグハンドを「ハンマーコネクト!」し、ゴルディオンハンマーを持ってハンマーヘルアンドヘブンを放つ。 これは「ハンマーヘル!」でマーグハンドに格納された楔を敵の体内に打ち込み核を捕らえ、「ハンマーヘブン!」でそれを引きずり出す。 そしてゴルディオンハンマーで敵本体を消滅させるのである。
「光になれぇーっ!」
ゴルディオンハンマーにAIを搭載して出力制御を可能とし、更にマーグハンドでガオガイガー本体をガードすることで、安全にゴルディオンハンマーを使用できるようにしたのである。 そのため、非常に頑丈に作られている。爆弾の直撃くらいではびくともしない。
また、AIを育成している余裕がなかったため、火麻参謀の思考パターンをそのまま移植している。 その結果、命令無視もお構いなしで猪突猛進の頑固者になってしまった。
マイク・サウンダース13世(岩田光央)
第23話から登場した、Gストーンの提供を受けて雷牙がNASAで開発したロボット。同型機が他に12体存在する。 普段はコスモロボ形態で、AIが育成途中のため知能レベルはほとんど小学生。マモルと仲良くなる。 専用ユニット・バリバリーンに乗って空を飛ぶが、それ以外に特殊能力は全くない。 一見何の役にも立たないが、実は雷牙によってプロテクトが施されている。そのプロテクトが解除された時、マイクはブームロボ形態にシステムチェンジが可能になる。
ブームロボ形態ではサウンドウェーブによる音圧攻撃が可能になるが、各種ディスクをセットすることにより多目的サウンドウェーブを放つことができる。 勇者ロボのGSライドのパワーを上げるディスクP、敵にダメージを与えるディスクM、更には、特定の物体の固有振動周波数を出力することにより対象物だけを原子レベルで完全に破壊するソリタリーウェーブを放つ、ディスクXも使用可能。
このディスクXがプロテクトのそもそもの原因で、ディスクXはある意味ゴルディオンハンマーより危険な超兵器である。 だが実戦投入される時は、長官の承認なしに自由に使用されていた。 これはマイクが元来GGG所属でないことに発するのだろうか。こういうところに組織のしがらみを感じ取れる。
風龍、雷龍(山田真一)
第35話から登場。日本から技術供与を受けて中国で作られた、氷竜と炎竜の同型ビークルロボ。 風龍はタンクローリー状、雷龍はトラック状のビークル形態からシステムチェンジしてビークルロボ形態に変わる。 風龍はジャオダンジィから放つ風を武器とし、雷龍はデンジャンホーから雷撃を放つ。 国家防衛のための軍用兵器として開発されたため、最初は敵の殲滅を最優先とした冷たい戦闘兵器のような性格をしていた。 が、氷竜と炎竜の行動を見て勇者の心に目覚めたがために、それまでできなかったシンメトリカルドッキングも可能となった。 両者はシンメトリカルドッキングによって撃龍神になり、必殺技シャントウロン(双頭龍)を武器とする。
また神秘の力「ザ・パワー」によって、氷竜と雷龍が、また炎竜と風龍が奇跡のシンメトリカルドッキングを行なうことが出来る。 こうして幻竜神と強龍神が生まれるのだ。 幻竜神はサンダーブリザード、強龍神はバーニングハリケーンを必殺技とする。
ジェイアーク
第31話で突如登場した謎の戦艦。敵か味方か不明だが、原種と敵対しているようである。 艦橋部分がプラグアウトしてメカノイド・ジェイダーに変形する。 ジェイダーは高速機動性に優れ、プラズマソードを武器とする。 更にジェイダーはジェイアーク本体とメガフュージョンすることで、巨大メカノイド・キングジェイダーになる。 キングジェイダーはジェイアークの武装をそのまま受け継いでおり、反中間子砲やメーザー砲など全身武器の塊である。 特にジェイクオースは一撃で原種を撃破して核をえぐり出してしまう必殺武器。

登場人物

ナレーションは小林清志。
獅子王凱(檜山修之)
GGG機動部隊隊長。20歳。ガオーブレスから放つプロジェクションビームでギャレオンを呼び、ガイガー、ガオガイガーになる。
熱血漢で、いかなる困難をも乗り越える勇気と行動力を持つ。それ故に、皆からの信頼は厚い。
母への誓いを守るため高校生にして宇宙飛行士になったが、その頃はおとなしそうな少年だった。 2年前、宇宙飛行テスト中にEI−01と遭遇。瀕死の重傷を負ったが、ギャレオンに助けられた。 そしてGストーンの力によってサイボーグとなって甦り、謎の敵との戦いを決意する。 EI−01に対する怒りが彼を熱い勇者に変えてしまったのだろうか。
だが勇気あふれる故にムチャをすることも多く、しばしば死の危険に陥る。 そのために恋人である命をよく泣かしてる悪い奴。(ぉぃぉぃ) でも2年前に命からもらったお守りのペンダントは、今でも肌身放さず身につけている。ちなみに、こんにゃくが嫌いらしい。
重さ30Kgにも及ぶアルティメットアーマーを装着して平然と活動する。 「イークイップ!」によってイークイップモードすなわち戦闘体勢になり、ウィルナイフを武器として戦う。 また「ハイパーモード!」になると3分間だけだがパワー全開となり、全身の能力が向上する。
天海護(伊藤舞子)
GGG特別隊員。8歳。カモメ第一小学校3年1組。
8年前に北海道に飛来したギャレオンが天海夫妻に託した赤ん坊が成長した姿。 髪の毛が緑色になる不思議な少年で、ゾンダーの存在を感じ取り、またゾンダー核を元の人間に戻してしまう(=浄解)能力を持つ。 そのためにGGGの特別隊員となった。 明るく元気な少年で、また皆のためになることなら果敢に危険に飛び込んででも成し遂げようとする、勇気ある少年でもある。
5歳の頃まで北海道にいたが、Gアイランドに引っ越してきた。 ガイのことを「ガイ兄ちゃん」と呼んで慕っているが、初対面の時は「おじさん」と呼んでいたことを我々は忘れてはならない。
卯都木命(半場友恵)
GGG機動部隊オペレーター。20歳。ちなみに名前は「みこと」と読む。
ガイとは高校時代に知り合って以来の相思相愛の仲で、戦闘時はガイのステータスモニターなどを行なっている。 つまり心身ともにガイをサポートしている存在。だが逆に言えばガイのピンチを真っ先に知る立場でもある。 かなりの泣き虫で、ガイが大ピンチに陥るとすぐに泣く。性格はおとなしく、あまり派手な行動はしない。
が、熱い勇者の心を持っている。ファイナルフュージョンプログラムのドライブやゴルディオンハンマーの発動は彼女の仕事だが、その時の熱い叫びが勇者の心を物語る。 また謎のウサ耳ヘアーの持ち主だが、ウサ耳型ヘアバンドに髪を固定しているらしい。
2年前の事件で両親を失った上に、最愛の彼氏までサイボーグになるという不幸に見舞われたが、麗雄の勧めでGGGに入った。 だが、更なる不幸が待ち受けていることを彼女は知らない。
大河幸太郎(石井康嗣)
GGG長官。普段の顔は宇宙開発公団総裁。45歳。
作中には登場しないが、妻子がいる。ダンディな人で、優れた決断力を持つ。 勇者達に対する信頼は絶対的なもので、また自らも熱く困難に立ち向かう男である。
獅子王麗雄(緒形賢一)
GGG研究部部長。70歳。ガイの父。祖父ではない、父である!
自分の発明品でメシを食ったり歯を磨いたり爪を切ったり、といかにもキテレツ発明家らしいところを見せる。更に空も飛んだりして、なんとも無邪気な人。 だがこの無邪気さが発明家としての優秀さの秘訣だったりするのだろう。そしてこの年で20歳の息子がいるというのも。
本来は既に死んでいるはずだった息子のガイ。それ故に、今のガイには自身が望むことを何でもやらせてやりたいと、息子の戦いぶりを見守る。
火麻激(江川央生)
GGG作戦参謀。45歳。
トサカ頭で筋肉質の、猪突猛進男。長官とは古くからの知り合い。ちょっと怒りが入ると手に持っている通信機をあっさり握りつぶしてしまう怪力の持ち主。 しょっちゅう始末書を書く羽目になっているようだが、なんとなく納得。
猿頭寺耕介(柏倉つとむ)
GGG諜報部オペレーター。27歳。
ジャージ姿で頭はフケだらけ。席の周りは非常に汚く、自分の席で寝泊まりすることも珍しくない。ぬぼーっとした風貌で、なんとも勇者という言葉とは無縁そうだ。 が、GGGのコンピュータシステムを組み上げた天才であり、その内には熱き勇者の心が備わっている。
牛山一男(石川ひろあき)
GGG整備部オペレーター。22歳。
4人兄弟の長男。彼一人だけ目が細いのだが、残る3人は目がパッチリしていて全員同じ顔をしている。なんだか不気味。 だが体型は4人とも似たり寄ったり。弟思いで植物の世話が好きな、温和な男。
スワン・ホワイト(ならはしみき)
GGG研究部オペレーター。24歳。日米のハーフ。
ナイスバディなお姉さんで、元々は麗雄の助手。ほとんど日本にいなかったため日本語の発音は変だが、言葉づかいは正しい。 活動的な性格のためか、ヒロインのはずの命よりなんだか出番が多い。
命のウサ耳ヘアーをしのぐ、謎の前髪の持ち主。一点から多量の髪が生えているようにしか見えないが、どうなっているのだろう。 また第18話で一度だけ、命の代わりにファイナルフュージョンプログラムをドライブしたことがある。
制服以外の時は、目のやり場に困る過激ファッションで登場することが多い。 が、彼女の周りにいる男と言えば勇者か子供ばかりなので、特に問題にはならないようだ。
獅子王雷牙(緒形賢一)
元はNASAの一員。新生GGGでメンバー入り。麗雄の兄。世界中に28人の子供がいるらしい。この兄にしてあの弟あり。 性格は弟に負けず劣らず…というか、ほとんど同じような無邪気さ。よく兄弟喧嘩をするが、喧嘩するほど仲がいいといったところか。
スタリオン・ホワイト(岩田光央)
元はNASAの一員。新生GGGでメンバー入り。スワンの最愛の兄。スワンはお兄ちゃん子だったようで、ベタベタに彼になついている。 スワンと同じ前髪の持ち主。遺伝なのか?
いつも冷静で、ちょっと熱血とは縁遠い男。が、実はマイクのAIは彼の人格をベースにしている。あのマイクのノリノリの性格こそが彼の本性かもしれない。
初野華(吉田古奈美)
マモルのクラスメート。キッチンHANAの一人娘。 昔北海道に住んでいたことがあり、マモルとは幼なじみ。その時にマモルとある約束をしていた。 何かにつけてゾンダー事件に巻き込まれる不幸な子で、口癖は「こわくない こわくない」。 実はこの作品の真のヒロイン…かもしれない。
牛山末男(石川ひろあき)
マモルのクラスメート。一男の末の弟。いかにも強そうな巨漢だが、性格も顔も体型も非常に丸い。 兄から色々と話を聞いており、GGGについても当初から詳しかった。 しかし弟だからって国家級の機密事項を話してもいいのか…?
数納鷹泰(柏倉つとむ)
マモルのクラスメート。金持ちの坊ちゃんで、何かと金持ちぶりを自慢する。 が、友達付き合いはいいのでさほど嫌味には感じない。また、気が弱くて泣き虫。
狐森レイコ(ならはしみき)
マモルのクラスメート。大金持ちのお嬢様…のはずだが。 ガイをチョベリカチョロン様(チョーベリーカッチョいいロン毛、の意味)と呼んで慕う。 気取り屋だが、実は友人4人(含む牛山)をまとめて引っ張り上げられるほどの怪力の持ち主。
戒道幾己(紗ゆり)
マモルのクラスメート。常に無口で、何が起きても全く動揺せず無関係といった様子を見せる。ゾンダー騒ぎの中でもその様子は変わらない。 友人もおらず、全くもって謎の少年。ゾンダー東京決戦において行方不明となるが…。
天海勇(塩屋浩三)
マモルの父親。35歳。宇宙開発公団に勤めている、ちょっと太めだけど優しいお父さん。
天海愛(紗ゆり)
マモルの母親。30歳。おっとりしたお茶目な人だが、いつか北極ライオン(ギャレオンのこと)がマモルを取り返しに来るのではないかと恐れている。 それで北海道を離れてGアイランドに引っ越したのである。
磯貝桜(吉田古奈美)
宇宙開発公団の総裁秘書。知的美人のお姉さん。なんだか大河総裁を慕っているようだ。不倫願望?  大胆に胸元が開いたブラウスと、かなりミニなタイトスカートを身に着けている。誘ってるのか?
先生(山田美穂)
マモルたちの担任の先生。時々ゾンダー騒ぎに巻き込まれてよく気絶するが、最後まで名字すら分からない不遇な人。
初野あやめ(ならはしみき)
華のいとこで中学3年生。プロレスファンでバイクが好きなミリタリーマニア。自分の好みでイベントなどに華を連れ回す。
獅子王絆(吉田古奈美)
故人。ガイの母親。宇宙飛行士で、行方不明になった木星探査船ジュピロス・ファイブが彼女の最後に乗った船になった。
カイン(千葉耕市)
ギャレオンはゾンダリアンから「カインの遺産」と呼ばれている。その秘密を握る人物。
パスダー(緒方賢一)
2年前に地球に飛来した、認定番号EI−01。 ゾンダリアンのボス。
ピッツァ(真殿光昭)
ゾンダリアン機界四天王の一人。主に航空機系ゾンダーを操る。 元は赤の星の戦士、ソルダートJ。 東京決戦において、自らEI−26となりガオガイガーと死闘を繰り広げる。 そして戦士の誇りを貫き通そうとしてパスダーに粛正された…はずだったが。
プリマーダ(紗ゆり)
ゾンダリアン機界四天王の一人。紅一点で、車両系ゾンダーを主に操る。 元は紫の星の住人で、ポロネズの妻。東京決戦においてEI−29となり超竜神と戦う。 最後にはGSライドのエネルギーを浴びて対消滅してしまう。
ペンチノン(柏倉つとむ)
ゾンダリアン機界四天王の一人。船舶系ゾンダーを主に操る。 元は緑の星の生体コンピュータ。東京決戦でEI−27となり、ボルフォッグと戦い相討ちになった…はずだったが。
ポロネズ(塩屋浩三)
ゾンダリアン機界四天王の一人。列車系ゾンダーを主に操る。 元はプリマーダの夫で、紫の星の住人。東京決戦でEI−28となりプリマーダと共に超竜神と戦う。 最後には逃げ出すが、マモルに見つかり浄解される。が、耐え切れずに体ごと消滅してしまう。
パリアッチョ(吉田古奈美)
機界31原種の指令端末。実はパスダー共々、心臓原種の一部である。 よく作戦の成功確率を99%以上と算出しているが、実際には100%負けているという、あてにならん計算しかしない奴。

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敵の名前を書いててもなんだか面白くないのだが…。
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