学園特捜ヒカルオン

概要

…これだけ。

解説

一言で言えば、宇宙刑事(もどき)シリーズの１エピソード。 作中、ヒカルオンとは何者か、敵のウラーとは何なのか、なんて説明は一切なし。 ほんとに１エピソードであり、それ以上でもそれ以下でもない。 この割り切りから、単に一度宇宙刑事を作ってみたかった、といった叫びがひしひしと伝わってくる。

音楽はもちろん渡辺宙明。 ヒカルオンのデザインは赤が基調であるが、シャリバンというよりはギャバンっぽい。 それと、１ミリ秒で変身は完了しないらしく、そういった解説はない。

はっきり言ってほとんど同人作品みたいなものなのだが、まあ好きな人ならそれで良し、といったところか。 ちなみに私はこの作品、結構好きだ。

ストーリー

光は、クラスの乱暴者の五味に早速因縁をつけられる。だが光は脅されても飄々としている。 そこで生徒会副会長の椎名弥生が勇気を出して彼をかばう。が、クラスの皆は関わり合いになるのを恐れてそそくさと教室を出て行く。

五味は弥生を襲おうとするが、そこで光が五味の手の甲に矢を投げつける。 矢は見事に手の甲のツボにヒットする。五味は怒りに燃えて光に掴みかかろうとするが、葉月が現れたため五味は引き下がる。 葉月はすれ違いざまに光に、初日から派手なことをするなとささやく。 葉月と光は知り合いだったのだ。

光は弥生を家まで送っていく。 道すがら、弥生は五味の父親が町の権力者であり、五味は好き放題に犯罪まがいのことをしていると語る。 そうこうしている内に辺りはすっかり暗くなり、弥生は家に電話を入れる。 その時、一台の車が光と弥生めがけて突っ込んできた。

それをなんとかかわし、路地に逃げる二人。そこへ更にチンピラが襲って来る。更に逃げる二人。 追うチンピラ達。が、二人を見失ってしまう。

二人を探すチンピラたち。そこに聞こえてくる口笛。
「あそこだ！」
ビルの非常階段の上に颯爽と立つ光。 光は４階の高さから飛び降り、軽やかに地に降り立つ。 それを見て一瞬たじろぐが、気を取り直して襲って来るチンピラたち。 だが光の敵ではなく、あっと言う間に全員のされてしまう。 それを影から見つめる、怪しいマントの男。

翌朝、校門で光を待つ弥生。彼女は生徒会長の天草志郎に声をかけられるが、そこにバイクで光が登校して来る。 天草を紹介され、握手する光。そこで光は異様な気配を感じ取る。

放課後、カフェテラスで話し合う光とあづみ。 学校で５人の自殺者が出ており、そこに「やつら」が絡んでいることは間違いない。 光はあづみに、五味を調べるように言う。自分は、別に気になる奴がいるのでそいつを調べると。

あづみは五味が出没するというバーに出向くが、そこにいた客達が彼女を襲撃する。 あづみは必死に抵抗するが多勢に無勢。彼女はやられて気絶してしまう。

一方、弥生は光からの手紙で学校に来ていたが、それは彼女をおびき出すための罠だった。 顔が半分腐りかけた五味に襲われ、彼女は必死に逃げる。やがて、彼女は自分が不思議な空間にいることに気付く。

己の意志を失った弥生は、マントの男に促されるままにカクテルを飲み干そうとする。 が、そのカクテルグラスを砕く一本の矢。 それを見たマントの男はシルクハットを投げ、ピエロの乗っているブランコを切り落とす。

途端に動き始め、素早い動きで間合いを離すピエロ。そのピエロのマスクを取ると、光の顔が現れた！
「そろそろあんたも、その暑苦しい仮面を外したらどうだい、天草。いや、ウラーさんよ！」
マントの男は笑い、マントとマスクを捨て去る。そして天草の顔が現れたのも束の間、巨大化して妖魔獣の正体をあらわにする。

光はその攻撃を軽くいなす。
「裂空！」
コンバットスーツが光の身を包む。彼は学園特捜ヒカルオンだったのだ！

妖魔獣を追うヒカルオン。 だがウラーの首領ゲマの手で、ヒカルオンは別の異空間に飛ばされてしまう。 その彼を襲う般若面の怪人物。が、ヒカルオンの剣で面が割れ、その正体が明らかになる。 なんとそれは捕らわれていたあづみだった。そして彼女は正気に戻った。 ヒカルオンは弥生のことをあづみに頼み、再び現れた妖魔獣を追う。

「純粋な心を踏みにじられ、魂までも奪われた、若者の怒りと悲しみ！」
「今、この俺が晴らす！」
怒りのジャスティスブレードが光を放つ。
「ジャスト・バン・ブレイク！」
真っ二つにされて妖魔獣は滅んだ。 ビル街に朝日が昇る。

五味も健全な少年に戻り、平和が戻った。 光とあづみは次なる戦いのために学園を後にするのだった。

スタッフ

キャスト