あとがき対談


東条志月(以下・志)「まずは連載終了おめでとうございますー」
長山ゆう(以下・ゆ)「約半年の連載でしたね!お疲れ様でした☆」
志「思ったより長い企画になりましたよね」
ゆ「でもあっという間だった気がします。色々悩みながら書いてました(笑)」
志「はじめの方は割とすんなりと展開できたんですが、中盤に入ってからは試行錯誤しましたね」
ゆ「そうですね〜。特に両サイドの潜入シーンが絡んでからは、なかなか筆が進まなかったです」


●お気に入りのシーン●

志「執筆された中でお気に入りのシーンとかありましたか?」
ゆ「アークサイドではトッシュがビビガと共に逃亡したシーン、エルクサイドでは地下室爆発シーンでしょうか。動きがあるところは書きやすかったです。志月さんのお気に入りシーンはどこでしょうか?」
志「特にいい調子で書けたのはシュウとエルクの会話ですね。あとはアーク達が暗号を解読するシーンです。書いてて楽しかった☆」
ゆ「シュウとエルクはワンセットで書きやすいと思います。構えなくても台詞がどんどん出てきますね。私のはお気に入りというか書きやすいシーンですね(笑)。実は現場で囮になっていたアークのラストシーンがお気に入りです〜」
志「思ったよりアーク復帰が遅くなっちゃったのは敗因でしたが、その分カッコ良く書かなくては!と頑張りました」
ゆ「暗号シーンはイラストも絶妙だったと思います〜!あのモアイがナイスでした」
志「全編を通してイラストがよかったですよね。各章に挿し絵が入るとは思ってなかったので嬉しかったです」
ゆ「中でも一番のお気に入りはやはりシュウの白衣姿です!春架さんありがとうございます〜〜」
志「私は人工島を見つめながら黄昏るエルクがお気に入りです」
ゆ「ふとした拍子に表に出る表情、という感じでしたね」


●小説の舞台裏●

志「今だから話せる裏話みたいなのあります?」
ゆ「実は、アンダーソンは当初考えていた黒幕じゃなかったとか…(笑)」
志「企画段階では『ガルアーノの悪事を暴く』みたいな感じでしたっけ?」
ゆ「そうですね〜。エルクサイドでは触れずにアークサイドだけで悪事を暴くという感じで…。でも、さすがに無理がありました」
志「悪役はクライマックスを引き立てるためには必需ですよねー」
ゆ「書いている最中にアンダーソンが黒幕の方が座りがいいと思い直して、筋を少し変更しました」
志「私の方は入れるつもりじゃなかったエピソードが2つくらい入りましたねえ。普通に書き進めると、驚くほど短いんですよ」
ゆ「やや、どのあたりですか?」
志「両方とも10行程度の追加ですけど。エルクサイドの『技術者を雇ったらどうする?』という話と、アークサイドのさっきもでました暗号の話です」
ゆ「シュウじゃありませんが、エルクの意見が彼らしくて読んでいるこちらも笑ってしまいました。あれってアドリブだったんですね」
志「『立派なヒゲをつけてもらうとか』…当時、ターンエーガンダムのホワイトドールのインパクトがすごかったので時事ネタとして書きこんだものです(笑)」
ゆ「…まさかそんな裏話があろうとは(笑) しづきさんはいつも規定枚数できっちり抑えて書かれてましたよね。私はつい話が伸びてしまうので、いつも規定枚数を越えていたんですが…」
志「実は半分くらいは20行ほど足りないくらいでした。あ、学校の作文でもそんな感じでしたよ、私。埋めるためにあらすじを丸写ししてみたり」
ゆ「うちでは書いたことを文章に組み込むのが精一杯だったので、暗号の話は内容を読んで成程、と思ったんです。あと、実はビビガとトッシュって戦ったりしないと思ってました(笑)」
志「ビビガは前の章で意味ありげに書かれてましたから、こりゃ普通の登場じゃだめだなあ、と思いまして」
ゆ「改めて読み返すと、意味ありげですねぇ。でも逆にこのシーンのおかげでビビガもそこそこ腕っ節が強くなったと思います〜。侵入の時も一緒に戦えましたし」
志「ビビガの登場シーンはアークより多かったですね。でもしっかり役割を果たしてくれてよかったと思います」


●ネーミング●

志「ここで少しネーミングの話を。アンダーソンの由来は?」
ゆ「す、すみません。フィーリングです(爆) アンダーグラウンドのアンダーで名前らしい響きを…とおぼろげには考えていたんですけど」
志「なるほど、アンダーグラウンド」
ゆ「サイモンの名前の由来はなんでしょうか?」
志「多分ドラクエ3の登場人物だったと思うんですよ。アルディアらしい名前を…っていうことで「サイモン」か「アモン」かどちらにしようかと」
ゆ「どこかで聞いた名前のような気はしてたんですが、ドラクエですか〜。懐かしいですね」
志「本人の登場は少ないと思って耳に残りやすい名前、というのを条件につけました」
ゆ「あや、アモン。確かそういう名前の悪魔がいるんですよ(笑)」
志「アモンはドラクエ6でバケモノに変身しましたね(笑)」
ゆ「そうそう、名前といえば、結局依頼人の女の子は名無しさんのままでしたね〜」
志「あと、ギルドの主! 登場シーンがあるのに固有名がないから「しまった〜」って思いました」
ゆ「固有名詞がないけれど登場シーンが多い人は書くのがつらいですよね。言い回しが難しくなって困りました。しづきさんはオリジナルキャラクターにつける名前がすらすら出てくる方ですか?」
志「いや、結構悩みますよー。でもファンタジー系は早い方です。日本名は苗字と名前の響きを考えたりするのでもっとかかります」
ゆ「私はタイトルもなんですけど、名前をつけるのがまた苦手なんです。日本語だと好きな漢字から逆に作っていくんですが、ファンタジー系は馴染みが少ないので難しいですね〜」
志「そんなわけでこれの名前を使おうリストみたいなのを頭の中に作ってます」
ゆ「成程、思いついたら頭の中でメモしておくんですね。私も参考にさせていただきます」
志「あとシュウの偽名ですが、「道化」というような意味合いがいいかな、と思いまして。で、「Mr.ビーン」というコメディの役者さんの「ローワン・アトキンソン」から拝借いたしました」
ゆ「そういう意味があったんですか。名前の付け方が格好良いですね。でも、シュウって結構皮肉屋かも(笑)」
志「んでもって策士ですよねー。書いてて思いました」
ゆ「彼は絶対一筋縄じゃいきませんよねぇ。エルクも大変でしょう(笑)」
志「エルクなら悪いことをしてもすぐカマをかけられてバレてしまいそう。赤子の腕をひねるよりカンタン(笑)」
ゆ「エルクなら顔色でバレる気もします(笑)。シュウに隠し事は出来ませんね、絶対」
志「名前よりタイトルですね、悩むのは。今回も決定するのに時間を要しましたよね」
ゆ「色々候補はあがりましたが、結局シンプルな形で落ち着きましたね」
志「シンプルイズベストですね。タイトルは凝らない方がいいかもしれませんねえ」
ゆ「下手に凝りだすと余計に迷ったり後が続かなかったり、困ることが多いですね」
志「ゆうさんはタイトルをあとからつける方なんですか?」
ゆ「最後の最後が多いです。大抵後回しにして、丸一日悩むこともざらですね〜。タイトルがつかなかったせいで、小説のアップが遅れたことが何度かありますし(苦笑)」
志「私もタイトルが大半あとですね。無題の作品もあります〜。しかたがないので作品の舞台の町の名前に「戦記」とか付加してみたり」
ゆ「後から考えると難しいですよね。とはいえ書く前だとはっきりしたものが決まっていませんし」
志「小説の一文は頭に浮かんだ時点でノートにメモしてます。あとから読むとジャンル混ぜ混ぜですごいことになってますが」
ゆ「小説のネタって何気ない時にふと頭を過ぎることがありませんか?私は手帳がメモ代わりなので、日頃から手放せないんです」
志「私の手帳もスケジュールよりネタのほうが多い状態ですよー。物書きの方って結構そうですよね?」
ゆ「きっとそうだと思います。書き留めておかないと忘れるから、ネタ用ページは当人以外わからないでしょう(笑)」
志「眠る寸前とか夢うつつでメモすると、あとから読めなかったり」
ゆ「あります〜〜!半分寝てる時は自分の文字がみみずのうねりよりひどい状態にになってます(笑)」
志「見て「はあ?」って感じですよね。こっくりさんかと疑うくらい」


●次回作品は?●

志「今回は女の子の登場人物が依頼人だけでしたからさびしかったですよね。男くさくて」
ゆ「男くさい…(笑)。そういえば確かに男性ばっかりでしたね〜」
志「しかもオヤジ要素が高い(笑)。平均年齢を考えると怖いです」
ゆ「ストーリー展開に夢中でそこまで考えていませんでした。ほんっとうに女の子がでてませんね(苦笑)」
志「次回はどんな作品にしましょうかね?」
ゆ「今度はククルを出したいですね〜」
志「アークとククルも好きですが、トッシュとククルの喧嘩コンビも好きなんですよ、私」
ゆ「イキのいい喧嘩友達ですね。…1を書いてみましょうか?」
志「1のパーティーの雰囲気好きです〜。シュウとエルクに相当するコンビがないのでちょっと寂しいですが」
ゆ「1のパーティも2のエルク達も、それぞれに味がありますよね。全く別の2つのお話を書いていきますか?1のアークパーティと、シュウ&エルクで」
志「好き要素がいろいろあって何を書くか悩んでしまうんですよね。打ち上げのときにじっくり検討しましょう〜。というわけで打ち上げやりましょうね☆」
ゆ「もっちろんやりましょう!楽しみです☆」


ご愛読くださった皆様、ありがとうございました。

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