ECHOS44C

メーカー:Olivetti
CPU:i486DX2/50MHz
RAM:24MB
HDD:540MB
9.4インチDSTN液晶搭載のノートパソコン。日本語キーボード。

1995年11月23日

 秋葉原でのWindows95発売のお祭り騒ぎの喧騒に飛びこみ、中古にて購入。まぁ、お祭り騒ぎは前夜から見てたけど。選定のきっかけは、オリベッティのマシンであることは当然として、PCカードスロットが2つあるということ。オリベッティのノートPCはスロットが1つというのが多くて、ちょっと不利だったような気がする。当日あてもないのにソフマップ本店に行ったら、見事に置いてあったという偶然がすばらしい。
 後日ぷらっとホームにてAcctonのEN2212というPCカードNICを3枚購入。またT-ZONEミナミにてD-LinkのHubbyという5ポートHubも購入。確かケーブルもここで買ったんだっけな。
 購入当初メモリが4MBしかなかったが、じきにオリベッティが通販で拡張メモリを格安で売り出したので、それを購入。でもソフトのインストールとの前後関係はもう憶えていない。
 ネットーワーク構築に際して、選んだOSはOS/2 Warp。当時はまだV3.0だったが、Warp Connectにバージョンアップ済み。といってもバージョンアップ当時はネットワークなどなにもなかったので、まったくの興味本位で買ったというシロモノである(まぁマジに買う値段の半額以下だったりするからねぇ)。
 インストール方法は、いわゆる「ネットワークインストール」を選択。専用の起動ディスクを作成し、それで起動することで本体にCD-ROMがなくてもインストールできるというわけ。思いのほか順調に推移し、わりとあっさり終了。いや、何かの都合でやり直した(しかもやりなおしたら順調じゃなくなった)ような気がするがもう忘れた。
 以前から持っていた「PORT・ABLE SOUND plus」というパラレルポート接続のサウンドユニットをこちらにつなぎ、MMOS2(MultiMedia OS/2)もきっちり設定。サンプルのムービーも音つきで見られるようになり、非常に良いOS/2環境になった。
 が、つないだからといってどうなるわけでもなく、イマイチ使い道に苦しむ。まぁシリアルポートなんかも共有できるので、こちらにモデムを接続し、PHILOS44Cから通信ソフトでアクセスするなんてことをやる。どうせ2スロットあるということで、IBMのSCSI PCカードを買ってきて、こちらにCD-ROMをつなぎ、言わば「ファイルサーバ」として位置付ける。
 このPCカードがちょっと厄介で、例えばDOSだと、単にASPIマネージャが入るだけではなくて、その上にINT13ドライバが噛むという構造になっており、またそれらの初期化にかかる時間が長かったので、あまり使い良いものではなかった。OS/2では一時期ISAのSCSIアダプタとドライバを共用していたことがあったのか、ドライバをインストールしてもシステムが元から持っている同名のドライバ(ISA用)を使おうとしてしまいSCSIが使えないということもあった。

1996年某月某日

 以前買った本である「パソコン創世記」のCD-ROM版が出たので購入。本のほうはしっかり読んだあとだったのだけれど、後書きだったかに以前別の出版社から出した本があって、それはすでに絶版しているのだが、この本はその大幅改訂版なのだというようなことが書いてあったのと、その絶版したという本をCD-ROMに入れたという事で、どんなのか見てみようと思った次第。このCD-ROMはエキスパンドブックといって、つまりは書籍のオンライン出版を目指すためのフォーマットと捉えればあまり間違いはないだろう。本がPCに再現されるだけでなく、Webブラウザとの連携でホームページから補助的な情報を得ることも可能になっている。著者の富田倫生氏は著作の絶版とその際の出来事(絶版の報を聞くのが少し遅く、売れ残った本が断裁されて一冊も引き取れなかった。絶版の原因も、出版社が著作を含むシリーズの終息を決めたため)のせいかエキスパンドブックに傾倒していて、日本語版の制作にも尽力しているようである。
 それはともかく、このエキスパンドブックのruntimeがWIN-OS/2では動作せず、どうせWindow3.1を入れなおすくらいならWindows95へ移行してしまおうと決意、とりあえずアップグレード版をT-ZONEミナミで購入。
 インストールは、起動ディスクをSCSIカード用に書き換えればあとはすんなりOK。あ、そうそう、これにあわせてHDDを540MBのものに交換したので、あるツール(pfdiskとかいったかな?)でBIOSの認識できるパーティション設定にはしてある。サウンドも、βテスト時代に確認していたPOAT・ABLE SOUND plusのドライバがまだあったので、それを使って設定。
 ネットワークは従来どおりNetBEUIを使用したものの、どうにも共用ドライブの接続性が悪い。Win→OS/2の順に起動するのか、その逆かと試したがはっきりしない。いろいろ触っているうちにつながったり同じようにいかなかったりして、結局解決しなかった。が、それでもそれまで同様にファイルサーバとして位置付ける。使いにくいけど。
 OS/2のアプリがお寒い状況なので、アプリ使用という意味ではこちらの使用頻度が高まる。CD-ROMタイトルの再生などは元より、ホームページ作成やWebのブラウズは専らこちらでやるようになる。が、遅い。ホームページビルダーでは、段落の単位が大きくなると編集速度がみるみる落ちるのでどうしてもストレスが溜まる。
なお、「パソコン創世記」の絶版部分であるが、半分はヤマギシ礼賛みたいな内容なので、特にお薦めなどはしない。あとから出した方は調査も綿密で読み応えがあり、お薦めである。

1996年某月某日

 PORT・ABLE SOUND plusの調子が悪くなる。鳴らないわけではないが、ノイズが出る。特に本体から延びるスピーカケーブルのコネクタをいじるとよくノイズがでる。さらにボリュームがバカになって、ほとんどの部分で最大音量になってしまう。
 そこでサウンドPCカードを購入しようとしたが、すでにLANとSCSIカードでスロットは埋まっている。そこでRATOCのサウンドSCSIカードを中古で購入した。ジョイスティクとのトリプルコンボカードである。すんなり認識して、サウンドもSCSIも使用できるようになった。

1996年某月某日

 6月頃に3Webに加入したが、Webアクセスばかりで半年ほど過ごしてしまった。せっかくWebの設置もできるのだからと、HTMLに挑戦…挫折。Wz EditorのHTML編集機能を使ったのだが、どうも使いにくい。なんとなく中途半端で、完全にグラフィカルにするか完全にプレーンテキストにするかどちらかにしてほしい気がする。
 そこでHTMLエディタを物色。といってもあまり深く考えず、OS/2にも対応するIBMの「ホームページビルダー2.0」を購入。やはり、専用に作られたソフトは使いやすい。フレーム作成機能が別になっていて直感的でないのがいまいちなところか。

1998年8月25日

 またしても秋葉原のWindows98発売祭りに出かけてしまい、Windows98アップグレード版を買ってしまう。翌日、T-ZONEミナミにてパーソナルメディアのB-right/Vを買う。もうECHOS44CでWindowsにこだわる必要もないので、BTRONへ移行してしまうことにする。
 実はそれまでに「動作確認ディスク」なるものでチェック済みである。ネットワークにせっかく対応するのに、使えないので交換が必要とされるかもしれないNICも、なんと動作確認されてないものなのにこのEN2212で認識する。実際にどこかと通信したわけではないが十分期待が持てる。
 パッケージを開けると、くすんだ色のラベルのCD-ROMが出てきた。裏返すと、緑色だった(^_^;)。SCSI接続ができないので、フロッピーを2枚ばかり使って、RAWRITEでディスクを作りつつフロッピーでインストール。NICも動作確認ディスクと同様に認識され、ルータ経由でWebのブラウズに成功。すばらしい。画面も256色出力可能。

1999年某月某日

 PC切り替え器の3番目(後に4番目)に接続。もうバッテリーが馬鹿になってノートPCの本来持つ機動性は発揮できないので、BTRON専用デスクトップマシンとして活躍してもらうことにする。せっかくCRTにつながったので、画面モードを確認して1024×768ドット・256色に設定。
 B-right/Vは細かいバージョンアップがあって、R1.01とR1.1のディスクを購入(登録者用なので安い)。もう裏は緑色ではなかったのでホッとする(^_^;)。来るたびにフロッピーを作ってインストール。M4-82改に入れたSuperDiskドライブではRAWRITEがうまく動いてくれないので、OS/2にてフロッピー作成。

1999年11月12日

 B-right/V R2こと「超漢字」発売。名前が恥かしい。でも六十四卦やら甲骨文字が絵ではなく文字として扱えるなんてすばらしい。それらの文字の使い道のない私には当分「ギャグ」以上のものはないけど、でもすばらしい。
 いろいろ調べるうち、なんと多漢字環境を完全に構築するにはCD-ROMが必要らしいことがわかった。今までフロッピーインストールでがんばってきたのだが、潮時ということか。ということで、超漢字といっしょに動作確認機種である松下のKXL-808ANやらKXL-830ANの中古を探すが、やはりない。ちょっと古いのならあるけど、なまじっか機種情報の読めるPCカードだと撥ねるのも簡単だけに、見込みで選びたくないというのもある。結局KXL-830AN-Sの新品を税抜き2万円弱で買う。
 CD-ROMドライブは、バージョンアップ前のB-right/Vで接続してみると、あっさり認識。デバイス仮身をダブルクリックするとサンプル文書があるのがわかる。
 ハード的な問題はなさそうなので、起動ディスクで立ち上げてインストール開始。バックアップもせず上書きインストール(ユーザー文書は保護されるけど)し、ほどなく終了。でも設定関係は全部(画面とか以外)消えているのでそれはやりなおし。
 ネットワークは今まで同様NE2000互換PCカードで設定。「再起動しますか?」の問いには自動で再起動できないので「いいえ」と答え、電源断まで進めて手で電源OFF→ONとする。
 ところが、なんと起動しない。NICを使用しないに一時的に戻したくても、起動途中で固まるのでどうしようもない。一考して、今度はPCカードを全部抜いてみると、起動するようになる。動作中にNICを入れても固まるので、やはりこれが原因らしい。ちゃんと報告しなかったから結果的に削られちゃったんだろうか…。
 やむなく、サーバとして使用中のPHILOS44Cから3Comの3C589を抜いてこちらにもってきたところ、解決。NICを交換することにする。

1999年11月16日

 BTRONの図形エディタで作った絵をファイル変換しようと機能を確かめるべくオンライン版の取扱説明書を見ていると、ftp機能があることに気づく。もしかして前バージョンから?と思ったが「超漢字」かららしい。
 試しにPHILOS44Cにログインしてみると、ホスト名やIDやパスワードを記録しておく機能がなかったり、必ず最初"/"にアクセスするようだが、間違いなくftpできる。コンソールのfget/fputコマンドでダイレクトに転送しないといけないと思っていたのが、わりとちゃんとしたftpがあったので感動。もちろん、/home/publicに転送しておくとM4-82からはSAMBAで、X68030やM4-464SのUnixWare、LinuxからはNFSでアクセスできる。「持っているだけ」に近かったBTRONが、一気に「使える」OSになったような気がした。アプリのしがらみがなければ、移行してしまいたい気分。