Parm Top PC110

メーカー:IBM
CPU:i486SX(SL Enhanced)/33MHz
RAM:4+4MB
HDD:4MB(内蔵FLASH)+64M(CF)

2000年9月28日

 先輩(という言い方は軽いか?課長さんだし…)からYD1モデルを譲ってもらう。事前にYD0モデルだと聞いていたので、つまりメインメモリ4MBでは困ったなぁと思っていたところだったのでちょっとラッキー。だがしかし、バッテリとACアダプタが行方不明で先輩のメイン機のものを貸してもらうことに。まぁバッテリは最悪ソニーのとかを買えばいいとして、ACアダプタがないのはつらい。まだ純正パーツとして購入できるようではあるが、10000円というのは高い…。オークションを狙う必要があるのかも。
 メモリ不足を懸念していた時は真剣にオークションでメモリをゲットすることを検討していた。すぐ落せそうなのは高いし、安いのは競争が激しいしでなかなか難しい。どうせ落すなら16MBのものを…とか考えていたが、まぁあまり高度なことをしなければ計8MBでも十分か。世の中にはマイクロドライブやらTypeII PCカードHDDを装着し、クロックを上げ、メモリを増設してWin95/98やらLinuxを動かしている人もたくさんいるようだが、よくよく考えればmobioNXでもいいかげん重たいのに、それよりもメモリが少ない、CPUも遅いマシンで快適なわけがあるはずがない。ならば割り切ってDOSやBTRONみたいな軽いOSを入れるほうがいいかも。それなら別にメモリも多くなくていいし、HDDでなくてもそこそこの大きさのコンパクトフラッシュをピコフラッシュのスロットに入れればPCカードスロットは全部空くし。
 がしかし、例えばBTRON(1B/V3)を入れるとして、ポートリプリケータなしでどうやってインストールしようか…。一時的になら貸してあげると言ってはくれてるが。

2000年9月29日

 なにはともあれ梅田でメルコの64MB CF(RCF-C64M)を購入。1Bを入れる分には十分過ぎる大きさである。
 ポートリプリケータなしでシステムをインストールする方法をいろいろ考えたが、最終的にはすでに1Bが動いているマシンにアダプタ経由でCFをつっこみ、そこにインストールすることにした。というのも、「ハードディスク登録」小物はインストール用システムディスクもインストール後のシステムにあるものも何ら変わりないものだということを思い出したからである。すでに動いている1BというとQUA33があるが会社に置きっぱなしなので、PHILOS用のシステムを遊んでいる46CPに入れて利用することにした。
 なお、この方法を思い出すまではPCカードATAのTrueIDEモードを利用して、HDDの代わりにCFをつないでしまうことを検討していた。成功すればPC110だけでなく他にも利用価値のあるものであったが…。
 1B/V3の入ったHDD(はるか上のほうで言うところのHD1)をPHILOS46CPに入れて起動。そういえばメモリをPHILOS44Cに分け与えてから起動してなかったのでメインメモリについてちょっと文句を言われる。その後さらにHDDにハイバネーション領域がないと文句を言われ、ようやく起動。おもむろにアダプタつきのCFをつっこむ…マシンがフリーズしてしまった(-_-;)。そういえば、PHILOSとQUAは3.3V対応カードは使えなかったんだっけか…。ということで、PHILOSでのインストールはあえなく挫折。
 でもカード自体はECHOSでなら読み書きできるので、作業マシンをECHOSに変更。但しECHOSには「超漢字」が入っているので1B/V3のインストールディスクから起動しないといけない。もりやまゆうじ氏のページによるとそのディスクではデフォルトでPCカードを使用しない設定になっているので、設定を変更しその変更を保存する必要があるらしい。氏はディスクを複写することを推奨していたが面倒なのでマスターディスクにそのまま保存し、インストール。インストールそのものは特に問題なく終了。
 このCFをPC110へ持っていって起動させるのだが、1B/V3登場直後に購入したのでバージョンがR3.000のものとなっている。このバージョンはPC110だとスマートピコフラッシュスロット(CFスロット)に何か入っていると起動しないという不具合がある。つまりPCカードスロットでないと起動しないわけだ。ということでアダプタをつけたままPCカードスロットへ突っ込み、Easy-setupで起動順序を変更し、リセット。音もなく1B/V3が起動した。そのままサスペンドもできるようである。サスペンドしないと充電しないみたいだから、これは重要。
 次に1Bのバージョンを上げなければならない。最新版はR3.108なのだが一発では処理できなくて、R3.000→R3.001→R3.108と辿らなければならない。ということでパーソナルメディアの1B/V3のページからR3.001とR3.108のアップデータを落す。どうやって更新をかけたかあまり憶えてないので、とりあえずM4-82にてダウンロード→LAN経由でmobioNXに転送、DOSフォーマットのCFにコピー→MS変換小物で書庫データに変換、というルートで取り込んだ。で、それを解凍してドキュメントを読んでみると…フロッピーが必要?!そうか、フロッピーをつくってそこから起動とかするんだっけ?やっぱりポートリプリケータが必要なのか…。

2000年9月30日

 一応バージョンアップ用のフロッピーを作成して、その中身からデータを取り出し、FDDナシで更新できるか調べることにする。5Vの1BフォーマットのATAフラッシュカードを経由してPC110からPHILOS46CPにデータを転送し、ディスク作成。ディスクを一旦引きぬき、再び挿入しディスク仮身をダブルクリックすると説明書が自動的に開いた。それによると「ハードディスク登録」小物で「システム登録」を「消去しないで更新」で行うとある。ああ、そういえばそんなことやったような。とすれば昨日と同様にECHOSで処理すればいいはずである。ECHOSのほうは再び1B/V3のシステムディスクで起動、PHILOSは更新用のフロッピーを作成するというように分担させて、CFを更新。これができないと思い込んでいたので悩んでいたのだが、全然その必要はなかったというわけだ。ついでにR3.001だったPHILOSのシステムも更新しておく。
 更新の終わったCFをアダプタから取り出しスマートピコフラッシュスロットにつっこみ、Easy-setupを再びいじってCF→PCカード→内蔵フラッシュの順に起動するようにし、リセット…すると何の問題もなく起動した。あとは予定表などをCFに転送して、だいたいのセットアップは完了。これでしばらくPDAとして活躍してもらうことにしよう。

2000年10月2日

 ACアダプタ発見ということで引渡し。借りていた代替アダプタを返さないといけないが家で使っていたのでそれは後日。

2000年10月4日

 起動の順序をEasy-Setupで設定するたびに「Network」という項目が気になる。もしかしてネットワークブートが可能なのかも?とか思って調べてみると、PC110に関しての記述はないがこんなものを見つけた。総じてThinkPadにはネットワークブートが可能になっているらしい。PCカードスロットのATAカードから起動できてみたり、ThinkPadはよくできてるなぁというか便利だなぁという印象があったのだが、PC110にも手抜きなしでその機構があるとするならばその妥協を許さない姿勢には脱帽せざるを得ない。
 それはともかく、ネットワークブートにはEasy-Setupでの設定のほかにIBM製の10BASE-T Ethernet PCカードが必要とか、BOOTPではなくNetWare系やWindowsNTなどのサーバを用意しないといけないらしい。サーバに関してはDR-DOS付属のPersonal NetWareが使えるということで問題ないが、NICについてはRIOSブランドのOEM品以外に代替がない。RIOSは解散しているし、純正NICは日本IBMのサイトを見ても見当たらないしで、新品の入手は不可能。が、幸いなことにYahoo!オークションでドライバディスクがないが3000円というのを発見したので落札する。実はRIOSブランドのものがその半額で秋葉原にあることを後から知ったのだが…。
 で、そのIBMのNICが届いたので実験。といってもThinkPadでの実験とやってることはほぼ同じ。ThinkPadにはTokenRingの速度設定があるらしいのだがPC110にはない。ということでブートするPC110側はNICを挿し込んでEasy-Setupの起動順序にNetworkを入れればおしまい。ポートリプリケータはないのでフロッピーは無視し、Network→PCMCIA→スマートピコフラッシュスロット→内蔵フラッシュ の順に設定した。
 サーバ側はまずDR-DOSをフルセットでインストールする。もちろんPersonal NetWareもインストールし、設定する。サーバは暇そうなM4-464Sを選んだ。インストールできたら、次にCドライブのルートにLOGINなる名前のディレクトリを作り、そこに\NWCLIENT\RPLの中身をコピーする。\LOGINには起動対象のシステムを収めたフロッピーイメージが必要で、基本的には起動が確認できているディスクをAドライブに入れて「DOSGEN.EXE」をオプションなしで起動すればそのイメージができあがる。とりあえず、事前に落してフロッピーに展開したIBMのNICのドライバディスクになぜかMS-DOS 6.1が入っていたので、そのまま使用する。イメージのファイル名は「NET$DOS.SYS」で固定のようである。さらにDOSのバージョンが5以上なら「RPLFIX.COM」をイメージを指定して実行する必要があるらしい。FORMAT.COMの仕様が変わった(ボリューム番号とかUNFORMAT対応とか)からかな?最後に\NWCLIENT\NET.CFGに次の文言を追加すれば一番簡単な設定は終了。
Protocol RPL
      BIND NE2000 GNS
設定が終わったら、再起動するなりしてネットワークに接続し、「RPL.COM」と「NEARSERV.EXE」を連続してオプションなしで起動すればサーバ側の準備が整う。ここでPC110の電源を入れると、NICのROMが起動してネットワーク越しにさっきのフロッピーのシステムが読み込まれ、フロッピーにあったNICのチェックプログラムがDOSと共に起動した。ちょっと感動。