X68030

メーカー:SHARP
CPU:68030/25MHz,68060/50MHz
RAM:12+32MB
HDD:270MB (リムーバブル)
シャープ最後のX68kシリーズ。

1996年某月某日

 後輩からX68030を受け取る。早速セッティング。動かないゲームはあらかじめXellent30PROの時にパッチを当ててあるものが多かったので、問題なく動く。ただ、それでも一部は動いていない。VIEWPOINTがかなりスムーズに動くようになっていることに感動する。

1996年某月某日

 秋葉原にて、ゲリラ露天商からSyQuestの270MBリムーバブルHDDを3000円で購入。仕様が判らなかったが、コネクタがSCSIみたいだったので半分博打で買う。新横浜で買ったカートリッジのほうが倍以上高くて釈然としない。
 SyQuestのホームページを調べるとこのドライブはSCSIであり、IDの設定方法も掲載されていた。そこで別のSCSIドライブを動かす目的で持ってきていた電源ユニットと転がっていたケーブルを使って接続。が、認識されず。
 ケーブルが怪しいので新横浜でちょうどいいケーブルを発見し、それと交換。すると、あっさり認識された。あのケーブルは何の目的で作ったものだったんだろう…。というわけで、カートリッジをフォーマットしてHuman68kといろいろなツールをインストール。というかPROで使っているHDDからコピー。270MBでもかなりの余裕を感じる。

1996年某月某日

 秋葉原にて二つ目のカートリッジを購入し、以前買っておいた「NetBSD/X68k」本にあるCD-ROMを用い、NetBSD1.0を導入。導入の前に、カートリッジと同時に買ってきた68030用のソケットの足を折り、同じく買ってきた68030(元のCPUは68EC030)につけてCPU交換。普通にHuman68kが立ちあがるのを確認してから作業開始。
 本にはフロッピーが付属し、それで起動するとわりと簡単にCD-ROMを認識してほぼ自動的にインストールが完了。コンソールは軽快というより軽すぎる感じで、カーソルが赤いのが珍しい。X Windowも入ってないので、あまり遊べない。一応持っておくべきだと思ってインストールまではやったが、特に用途がないというのが悲しい。

1997年某月某日

 勢い余ってI・OデータのLS-120ドライブを購入。SCSIなのでX68kにつながれば、3.5インチディスクでのデータ交換に使えると踏んでのこと。持ちかえって接続してみると、なんと認識しない。SCSI機器のステータスとしては容量などそれなりに認識しているようだが、そもそもドライブとして認識できない。それどころか、「CPUデバイス」、つまりスキャナなどと同様の機器であると認識されている。さらに、LS-120の電源を入れたままでは本体が起動しない。
 サンデーネットで質問をしてみるが、解決せず。裏面にDIPスイッチがあるがそれをいじっても動くようにはならなかった。「電脳倶楽部」にも質問が寄せられるようになったので、そのうち解決すると期待して待つことにする。

1997年某月某日

 「電脳倶楽部」にLS-120ドライバが掲載される。実はINQUIRYをだます要領で「CPUデバイス」というのを「リムーバブルメディア」に読み替えてやればMOと同様に使用できることがわかったとかで、それをSCSIドライバの前に組み込めばいいとのこと。また、LS-120の電源を先に入れていると本体が起動しなくなるのはIPLにあるSCSIの初期化ルーチンにバグがあって、規定バイト数を返さないデバイスの残りバイトをいつまでも待ちつづけているからということらしい。これは1GB超のドライブで不具合が起こる対策と同時にIPLの挿げ替えという形で公開された。おかげでLS-120を支障なく使うことができるようになる。
 噂では、秋葉原などではI・OデータのLS-120ドライブはX68kユーザに飛ぶように売れているらしい。データ交換用に3.5インチドライブが欲しいのだが、元々市販品は少ないうえにどれも製造終了、純正の外付けドライブは存在せず、腕のある人は自作していたがそんな人ばかりでもなし、X68030の拡張フロッピーコネクタは端子数が特殊で扱っている店が少ない、という状況でSCSIに接続できる3.5インチFDDは魅力だろう。まぁ自分の購入動機も同じようなものなのだが。

1997年某月某日

 スキャナが欲しくなり、当初BJC-35vを検討するが、本の見開きを取り込む都合が発生し、フラットベッドスキャナに変更する。画質もそこそこで、安かったGT-5000WINSを買う。
 ブツが到着して置き場所を検討。当初ECHOS44Cに接続しようと考えていたが、場所がないので急遽X68030に変更。変更すると困るのがツールで、当然付属するツールはWindows用。そこでNIFTYにすがることにする。
 データライブラリを探すと、なんと「GSCAN」なるGT-6000用のツールを発見。落してドキュメントを読んでみるとエプソン製ならたいてい使えそうなので、早速X68030にインストール。GT-5000でも確実に動作し、これで無理してECHOS44Cにつなぐ必要はなくなった。

1997年某月某日

 040turboが入手できなくなって悔しい思いをしていたが、満開製作所から060turboが発売される運びとなる。15万円という価格がちょっと及び腰になってしまうところだが、意を決して第二ロットを申し込む。
 数ヶ月してブツが到着。早速改造。あらかじめハイメモリ用の72pinSIMMメモリも買ってある。説明書はそれなりに親切で、困るところはない。BIOS ROMを挿し込むという作業に感慨を覚える。
 放熱の関係で蓋は開けたままにせよと書いてあるが、それではみっともないので閉じてしまう。68060にはあらかじめヒートシンクが接着してあり、ファンに交換することができない。これくらいの配慮は欲しかったところだ。
 完成して、動かしてみる。さすがに速い。まぁ多分Windowsマシンと同じことをやらせるとまだまだパワー不足なのだろうが、元々非力なマシンに色々やらせようと工夫されてきたプログラムが多いので、頗る快適である。

1998年11月某日

 引越しし、梱包を解いた直後はスキャナを接続していたが、ツールとの兼ね合いもあってM4-82へ譲る。

1998年11月某日

 ネットワークアダプタアダプタ(^_^;)であるNeptune-Xの量産版(Neptune-Evolution)が、また希望者募集をしている。2つ欲しいところだが、ちょっと厳しいのでひとつで我慢する。

1999年某月某日

 Neptune-Evolution製作者から連絡。NICの共同購入は見送りたいとのこと。ただ、設定不要のNICがあったので早めに確保するようにとのアドバイスも別にあった。

1999年7月某日

 ぷらっとホームにて、NetBSDの安定最新版をCD-ROMに焼いて売っているということで、出張のついでに1.3.3を買ってくる。が、なんとなくインストールは見送る。

1999年10月某日

 また出張のついでにNetBSDのCD-ROMを買う。今度は1.4.1。もうすぐNeptune-Evolutionが届くとのことなので、そのあとでインストールすることにする。

1999年10月16日

 Neptune-Evolutionが届いたので、セッティング。
 メモリはフル実装なので使わない設定にしておき、NE2000関係の設定だけ確認しておく。以前アドバイスのあったNICを挿し込んでX68030のスロットにセット、Human68kを起動すると、特に問題なく立ち上がる。ケーブルはそのままつなぐと邪魔なのと他にも近所のマシンがつながる予定なので、5ポートハブを復活させてそこからカスケードする。
 Neptune-X関連のページからTCP/IPドライバを落してきて、フロッピーにて移動。CONFIG.SYSに登録して再起動すると、あっさりNICを認識している。
 次にIPアドレスの設定。設定後pingを実行してみて、通っていることを確認。設定コマンドをAUTOEXEC.BATに加えて再起動し、再び確認。が、今度は通らない。設定コマンドで設定状況を確認すると、まったく消えている。手でコマンドを実行するとうまく動く。解せない気分で再起動してみると、なんとAUTOEXEC.BATの記述に間違いがあるらしく、エラーメッセージが出ている。修正すると、こんどこそうまく動いた。
 次は、ファイル転送環境の構築。だが、M4-82にFTPサーバが入らない、というか入っても外部から見えないので、いきなりFTPによる転送は断念。NFSクライアントを検討するが、もうM4-82に入れる気分でもない。
 なお、TELNETはプロキシサーバ経由で外に出られることがわかったので、こちらはOK。

1999年10月某日

 いよいよNetBSD1.4.1をインストールする。
 いきなり、起動用フロッピー作成でつまづく。いくらやってもバスエラーになる。古いバージョンのrawriteを使ってもだめ。しかしよくドキュメントを読んでみると、フォーマット時のセクタ数が違うことに気づく。フォーマットしなおして無事フロッピーの作成に成功。
 起動してみると、まずHDDのパーティション割りやフォーマットの指示を尋ねてくる。順番に指定すると、なにやらインストールが終わったようなメッセージが出てくる。まだCD-ROMをアクセスしてないし、ほとんどのツールは入っていないはず。不審に思って何度か繰り返すが結果は同じ。
 そもそもインストールマニュアルが全部英語で、どうして日本のマシンに日本人が移植して日本人が動作確認してるはずのドキュメントが英語なのか理解に苦しむ。それでも我慢して読んでみると、どうやらこのフロッピーはHDDにファイルシステムを作るだけのものらしい。
 ということで、次にNetBSD本体のインストール。CD-ROMはつないであるのだがうまく認識されず、困る。NFSインストールにしたかったのだが、予定のM4-464Sの整備が終わらないためにこちらにとりかかったので、それもだめ。テープドライブなんてのもあるが持ってないものは使えないので、ftpによる転送を選択する。
 自動的にftp転送するのかと思いきや、単に手で必要なパッケージを転送して展開するだけの話だった。いっぺんにやると容量が足りないので、順番に転送しては展開する。転送元はOS/2。あいかわらずログインまでの時間が長いが、転送そのものはあっという間に終わる。こういうのを見ると、LAN中毒になってしまう。
 一通り必要なパッケージを転送し、展開してインストールは終了。再起動すると、ちゃんとNetBSDとして走り出す。68060モードでも同様。非常に気持ちいい。ただ、コンソールとかは日本語化されてないようだ。

1999年10月24日

 PHILOS44CにOpenLinuxをインストールするため、CD-ROMをNFSで見せられるようにすることにする。
 まずはCD-ROMのマウントに苦しむ。「mount -t」で指定するのは変わらないようだが、cdfsというファイルタイプはないらしい。いろいろ探すと/sbinの下に「mount_xxx」というファイルがいくつかある。その中に「mount_cd9660」というのがあったので、多分cd9660というのがファイルタイプなんだろうと当たりをつける。
 次にデバイス名がLinuxと違うのでまた苦労する。ハードディスクの名前と似たものだろうと思っていくつか指定してみたがうまくいかない。探すうち、「cd0a」なるデバイスがあるのに気づく。これで試すとうまくいく。ということで、
mount -t cd9660 /dev/cd0a /mnt/cdrom
などとするのが正解のようである。いちいち指定するのが面倒なので、/etc/fstabに
/dev/cd0a /mnt/cdrom cd9660 ro 0 0
という行を追加しておく。この記述があることで、「mount /mnt/cdrom」と入力するだけでマウントできるようになるらしい。
 次にNFS。OpenLinuxのLISAのような便利なツールはないので、/etc/rc*の中を探しまわる。すると、/etc/rcというファイルに「if checkyesno nfs_server; then」などとあるのを発見。どうもそういう変数を見てサーバの起動などを制御しているらしい。しかし/etc/rcの中にはそれを定義している箇所は見つからない。
 ということで再び/etc/rc*やその他色々探しまわる。すると、/etc/rc.confというファイルの中に
nfs_server=NO # enable server daemons
という記述があった。これを
nfs_server=YES # enable server daemons
として再起動をかけると、どうやらNFSのデーモンが動き出したらしい。そこで先ほどのようにCD-ROMをマウントして、OpenLinuxをインストールするPHILOS44Cからインストール元として指定してみると、うまく認識しCD-ROMのアクセスランプは点滅しコンソールにはアクセスされた旨のメッセージが現れるようになった。

1999年11月某日

 PHILOS44CのNFSサーバを設定したので、こちらもアクセス可能にする。X68030にはNFSクライアントというツールがあって、これを使用することでネットワークドライブが使えるようになる。使用法もUNIXでのmountコマンドを簡略化したものになっている。
 ということで早速インストール。PHILOS44Cのpublicディレクトリを指すように実行すると、あっさりつながった。複数ファイルの一度のCOPYをしてみるとなんか調子悪いが、一応動いているようだ。

1999年12月13日

 mobioNXのFreeBSDインストール以後Packageディスクのマウント元として度々使う機会が多いので、telnetからマウントとかアンマウントするように使用法を変えることにする。といっても、実はインストール直後からtelnetできなくて困っていたのだ。ということで調査。
 実際にtelnetで入ろうとするとポートがもうないとかいうメッセージ(telnetd: All network ports in use.)を出して拒絶する。ということは、telnetdは動いているのではなかろうか?ということでコンソールから「ps ax」でプロセスを確認したが、telnetdというものはない。では、それがキャンセルされるように設定されているのだろうか?
 しかし、設定ファイル/etc/rc.localに記述できるtelnetのオプションはないことがわかった。それにそもそもtelnetdはinetdから必要な時に起動されるデーモンらしい。なんだ、OS/2と同じではないか。
 そこで「telnetd」と「All」をキーワードにFreeBSDのFAQなんかの検索ページからサーチしてみる。するとそのものズバリのページがあった。それによると、/devの下のデバイスファイルのうち、ptyなんたらとかいうやつを増やせばいいらしい。そこで/devの中を見てみると、なんとptyなんたらとかいうデバイスファイルは存在しなかった。ひどい話だ。ページのアドバイスどおり、
./MAKEDEV pty0
などと実行してデバイスを作る。これでtelnetが可能になった。