いろは歌留多


いろは歌留多は地域によって相違があり、
主なものは江戸系・京系・大坂系の3種です。
また、同じ系統でも一部が異なるものもあるようです。
ちなみに『犬も歩けば棒にあたる』で始まるのが江戸系です。


京都いろは歌留多

一寸先は闇先のことはわからない
論語読みの論語知らず物に書いてあることを理解するだけで、実行の伴わない者
針の穴から天を覗く自分の狭い見識を基準として、広大なことについて勝手な推測をする
二階から目ぐすりひどく回りくどい
仏の顔も三度どんなに温和な人でもしまいには怒る
下手の長談義口下手な人に限って長話をするものだ
豆腐に鎹手応えがなく、効き目がない
地獄の沙汰も金次第金さえあれば何でも思いのままである
綸言汗の如し一度口から出たものは取り消すことが出来ない
糠に釘手応えがなく効き目がない
類を以て集まる気の合う者同士は自然に集まるものだ
鬼も十八醜い者も、年頃になるとそれ相応に美しく見える
笑う門には福来たるいつも笑い声が満ちた明るい家には自然と幸福が訪れる
蛙の面に水なんともなく、平気である
夜目遠目笠の内夜や遠くから見る時、また笠を被った顔の一部は、
はっきり見えないので美しく見える
立て板に水話が達者である
連木で腹を切る不可能なこと(連木=すりこぎ)
袖すり合うも他生の縁見知らぬ人と袖が触れ合う程度のことも前世からの因縁による
★爪に火を灯すひどくケチである
猫に小判高価なものを与えても何の反応も効果もない
済す時のえんま顔金を借りる時には柔和な顔だった者が、
返済する時は閻魔のように不愉快な顔付きになる
来年の事を言えば鬼が笑う将来のことを前もって知っている人はいない
★馬の耳に念仏人の話が耳に入っても全く心を動かさない
氏より育ち家柄や身分より、人格形成には環境・教育の方が重要である
鰯の頭も信心からつまらないものでも、信心の対象になればひどくありがたくなる
ノミと言えばツチよく気を利かす
負うた子に教えられて
浅瀬を渡る
時には自分より劣っている未熟な者に教えられることもある
★腐っても鯛優れた価値があるものは、傷んでもその値打ちを保つ
闇夜に鉄砲目標が定まらない、やっても効果がない
蒔かぬ種は生えぬ何もしないのに良い報いを期待してもそれは得られない
下駄と焼き味噌一見形は似ていても、内容は全く違う
武士は食わねど高楊枝武士とは貧しくて食えなくても楊枝を使って
食ったふりをする、誇り高いものだ
これに懲りよ道才坊これに懲りて二度と繰り返すなの意
縁の下の力持ち人に知られず、陰で苦労・努力する人
寺から里へ物事があべこべである
足下から鳥が立つ突然身近に意外なことが起こる
竿の先に鈴口やかましく騒々しい、多弁である
義理と褌は欠かされぬ褌と義理を並べて、義理の必要性を強調したもの
幽霊の浜風元気のない様
盲の垣覗き何の役にも立たない、やっても無駄なこと
身は身で通る裸ん坊色々な指導を受けても、結局自分の好きなやり方をする
吝ん坊の柿の種ケチはどんなつまらないものでも惜しがる
★縁と月日は末を待て良縁と好機会は、あせらず自然に来るのを待つべきである
瓢箪から駒が出る意外な所から意外な物が出ること
餅は餅屋その道のことは、やはり専門の者が一番である
★雪隠で饅頭こっそりとうまいことをする(雪隠=便所)
雀百まで踊り忘れず若い時に身についた習慣は、年をとってもなおらない
京に田舎ありよい土地にも、悪い所がある

※★は『風光る』とは違うものです。