必殺仕置屋稼業 作品リスト

タイトル
第1話「一筆啓上地獄が見えた」
厳しい南町への転勤が決まって閉口している主水。そんなある晩、彼は竹串を使う凄腕の殺し屋を目撃し、彼もまた顔を見られてしまう。
そして下っ引きの亀吉を従えての南町での勤務が始まった。そこで主水は主人の近江屋利兵衛に切りかかった奉公女、おみよを捕らえる。 彼はただの痴話喧嘩として処理しようとするが、なんとおみよは死罪になってしまう。
数日後、髪結いのおこうという女が彼に接近する。おこうは主水に、彼が仕置人であったことを知っており、近江屋利兵衛を殺してくれるようにと頼む。 その言葉に驚き、拒否する主水。その主水におこうは言う。
「中村はん、いっぺんお仕置きをした人間は、一生その首かせから抜け出せんのと違いますか?」
やがて主水に、おみよの妹、おいとが接近する。それをおこうの仕業と見ぬいた主水はおこうを糾弾する。 おこうは主水に裏稼業への復帰を促すが、彼は頑として承知しようとしない。
そこでおいとは復讐のため単身近江屋に乗り込むが、逆に利兵衛に弄ばれてしまう。父親は首をくくり、おいとは井戸に身を投げる。 おこうにその葬列を見せられる主水。だが主水は動こうとしない。おこうはそんな主水を見限ってしまう。 しかしその主水の目にはある決意が宿っていた。その彼を見つめる、あの凄腕の殺し屋・市松。 彼は主水に死んでもらうと言うが、主水はその前に人を殺してくれと言う。思わず笑い出し、承知する市松。
主水は捨三に、事件の裏を探らせる。そしておみよたちの父親が、彼女が奉公に出ざるをえないようにわざと怪我をさせられたことを知る。
市松を訪ねる主水。その主水の動きを封じ、首筋に突きつけられる市松の竹串。だが、その市松の脇腹には主水の脇差しが突きつけられていた。
「殺しの数は俺の方が上だぜ」
竹串を引く市松。
一方、捨三は友達の印玄を仲間にしようと、裏稼業のことを彼にしゃべってしまっていた。 それを聞き、印玄に対し刀を抜こうとする主水。
「生きるも地獄、死ぬも地獄。どこかで仏に会ったら、俺は仏を殺すかもしれん」
その凄惨な迫力に、主水は刀をおさめる。
おこうに会い、おいとの書き置きを読もうとせず金だけを受け取った主水。利兵衛が長崎に発つ前に船着き場で仕掛ける。 そして無事に仕置が終了するが、市松が利兵衛を殺った現場を女の子に見られる。 躊躇せず女の子に竹串を突き立てようとする市松。だがその女の子の目は全く動かない。 その女の子は盲目だったのだ。それを知った市松は、優しく女の子を船まで連れていってやるのだった。
第2話「一筆啓上罠が見えた」
第3話「一筆啓上紐が見えた」
第4話「一筆啓上仕掛が見えた」
第5話「一筆啓上幽鬼が見えた」
第6話「一筆啓上怨霊が見えた」
第7話「一筆啓上邪心が見えた」
第8話「一筆啓上正体が見えた」
第9話「一筆啓上偽善が見えた」
第10話「一筆啓上姦計が見えた」
第11話「一筆啓上悪用が見えた」
第12話「一筆啓上魔性が見えた」
第13話「一筆啓上過去が見えた」
第14話「一筆啓上不義が見えた」
第15話「一筆啓上欺瞞が見えた」
第16話「一筆啓上無法が見えた」
第17話「一筆啓上裏芸が見えた」
第18話「一筆啓上不実が見えた」
第19話「一筆啓上業苦が見えた」
第20話「一筆啓上手練が見えた」
第21話「一筆啓上迷夢が見えた」
第22話「一筆啓上狂言が見えた」
第23話「一筆啓上墓穴が見えた」
第24話「一筆啓上血縁が見えた」
第25話「一筆啓上不倫が見えた」
第26話「一筆啓上脅迫が見えた」
第27話「一筆啓上大奥が見えた」
第28話「一筆啓上崩壊が見えた」
市松が卯之吉を仕置した際、誰かにその現場を見られた。 卯之吉は仕置屋である睦美屋佐兵衛の息子であり、主水は市松や自分たちに危険が及ぶのではないかと危惧する。 主水は市松に身を隠すように促し、一方で印玄に市松を見守るように命じる。そしてまた冷酷に言い放つ。
「ただし、俺達を売るようなそぶりを見せたら、かまわねえから、殺せ」
やがて佐兵衛が市松に接触する。仲間の名前を言えば見逃してやると言う佐兵衛。考えておこうと言う市松。 一方で佐兵衛は頼み人を拷問して、ついにおこうの名を聞き出す。見張っていた捨三、あわてて主水に告げる。 主水は睦美屋に連れて行かれようとしたおこうを危ういところで救い出し、牢にかくまう。
おこうをどうするかで迷う主水。だが牢屋からいつのまにかおこうの姿が消えている。 佐兵衛が手を伸ばしたのだ。おこうを拷問する佐兵衛。印玄はおこうを救うべく睦美屋に向かう。 だが市松が既に、自分の身とおこうの身を交換しろと佐兵衛に言っていた。 それを聞き入れず、市松の目の前でおこうを拷問する佐兵衛。だがそこで印玄がおこうを屋根裏に引っ張り上げる。 その隙に番頭を仕置する市松。
屋根の上から市松におこうを渡そうとする印玄。だが敵の凶刃が印玄の腹をえぐる。 印玄は最後の力を振り絞り、市松におこうを渡す。そして、腹をえぐられつつ、敵と共に屋根から落ちて息絶える。
市松はおこうを仲間の元に連れて行く。だがおこうは虫の息だ。
「中村はん、この稼業やめたらあきまへんで」
「いつまでも続けておくんなはれや。いつまでも、この稼業続けておんくなはれや」
そしておこうは息絶えた。
主水は慎重に動こうとするが、佐兵衛の訴えで市松が番頭殺しの下手人として捕らえられる。 その晩、仲間が救いに来るはずだと番屋を見張っていた佐兵衛を、主水は始末する。 だが、市松を逃がす算段が見つからない。下手をすれば自分の首がとんでしまう。
「なんだかんだ言いながら、結局てめえを一番大事にしてんのはおめえじゃねえか」
市松の言葉が主水の胸に突き刺さる。
やがて雪の降る日、市松が小伝馬町へと護送される。市松は竹とんぼを使って縄を切り、主水のおかげで逃げ延びる。 だがそのために主水は減俸処分となり、牢屋見廻りに格下げになる。 一方、江戸を離れた市松は、主水に渡された握り飯を食べていた。だがその握り飯には小判が入っていた。ほくそえむ市松。 片や主水は、これまでにないしかめっ面で奉行所で書類を焼いていた…。

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