しかしこれらのハチャメチャぶりはもう大映イズムを通り越している。 一見まともな状況で理解不能なストーリーを展開するのが大映イズムなのだから。 せっかく旧作の集大成でありながら、大映らしさを感じ取ることは出来ないのは残念だ。
しかし、ガメラシリーズにおける異色作であり、ある意味では最高峰に位置する作品だと思う。 ガメラが好きだけどまだこの作品をみていないという人は、ぜひともレンタルビデオなどで見てほしい。 なお、見た後でレンタル代を返せと言われても私は一切関知しないのでそのつもりで。
やがて天変地異が起こり、超音波怪獣ギャオスが現れる。 しかし3人の宇宙人は非武装のため何もできない。 亀好きの少年、圭一からガメラの話を聞いたキララたちは、念力を使ってただの亀をガメラにする。 ギルゲはガメラを目撃し、圭一がガメラに関係していることを偶然知る。 ガメラは名古屋でギャオスと戦うが、惜しくも逃げられる。 翌日、ギルゲはわざわざ圭一の小学校に出向き、「ガメラは負ける」と予言する。 しかし、ガメラはあっさりギャオスに勝つ。
あわてるザノン星人。
「ガメラとは何者だ?」
「圭一という少年に聞いたのですがよく分かりません」
そこで彼らはM88星人をおびき出すため圭一を利用しようとする。
ギルゲは瞬間移動で圭一を海に連れて行き、そこで深海怪獣ジグラを出現させる。
ところがガメラが現れ、あっさりやられる。
瞬間移動をしたため宇宙人だとばれたギルゲは圭一を拉致しようとするが、キララの力で圭一は逃げのびる。 そのためキララたちの正体もばれてしまう。 続いて宇宙怪獣バイラスが現れるが、またしてもガメラにやられる。
その晩、圭一はガメラが宇宙を飛ぶ夢を見る。 そこに突如現れる宇宙戦艦ヤマト。ストーリーと何の関係もなくそのまま去って行く。 追いつめられたギルゲは、確証を得られないままM88星人の本拠地と思われる車を破壊。 キララたち、圭一に言われて初めて本拠を破壊されたことを知る。
彼女たちを抹殺したと思い込んだギルゲは大魔獣ジャイガーを出現させる。しかしすぐにガメラにやられる。 ギルゲは続いて、ガメラにコントロール装置を取り付けてガメラ自身の手で地球を攻撃させる作戦を実行。 作戦は成功し、暴れまわるガメラ。その拍子に「さらばドジラ」というゴジラそっくりの怪獣映画の看板が倒れる。 キララは自分の命と引き換えにコントロール装置を破壊することを決意。宇宙人の姿に戻り、ガメラに接近する。 宇宙人の姿に戻ったためザノンの宇宙船からはキララを狙うビームが発射されるが、キララはうまくビームをコントロール装置に当て、ガメラは正気に戻る。
今度はキララたちを直接狙うギルゲだったが、キララと戦い敗れる。 だが、非武装を貫くキララはギルゲを殺そうとしない。非情だったギルゲの心は揺れ動く。 一方ガメラは宇宙に向かい、ザノン星人の怪獣飼育場に赴く。 そこに大悪獣ギロンが現れる。ガメラ、あっさり勝つ。 ガメラは地球に帰還するが、その途上で銀河鉄道999号が現れる。そしてストーリーと何の関係も無くそのまま去って行く。
地球では冷凍怪獣バルゴンが暴れており、神戸から大阪へと向かう。 そこへガメラが戻ってきて大阪城付近で激闘を開始。ガメラはバルゴンを琵琶湖に引きずり込んで勝利を収める。
手厚い治療を受けたギルゲは完全に戦意を失い、キララたちの身代わりとなって宇宙船のビームに貫かれる。 しかし既にザノンの宇宙船は地球に接近中で、このままでは地球は危ない。 そこでガメラはザノンの宇宙船を叩くために宇宙へと飛び立つ。 ザノンの宇宙船は何もせずにガメラの接近を待ち受ける。 そして宇宙で大爆発が起きる。
さらばガメラ。君のことは忘れない…。
企画 | ... | 徳山雅也 |
製作 | ... | 大葉博一 |
脚本 | ... | 高橋二三 |
監督 | ... | 湯浅憲明 |
音楽 | ... | 菊池俊輔 |
キララ | ... | マッハ文朱 |
マーシャ | ... | 小島八重子 |
ミータン | ... | 小松蓉子 |
圭一 | ... | 前田晃一 |
ギルゲ | ... | 工藤啓子 |
圭一の母 | ... | 高田敏江 |
両津巡査 | ... | 桂小益 |
ナレーター | ... | 中村正 |