| タイトル | 登場極悪犯人、日本で2番目の用心棒 |
第25話 | 「荒神山涙の別れ」 | 鬼大尉、ダルタニアン |
科学者の吉良崎は山奥に一人こもり、超高性能爆薬ウルトラマイトの研究を行なっていた。
その完成を知り、血起党の鬼大尉がやってくる。鬼大尉は吉良崎を拉致しようとするが、早川がそれを救う。
そこに現れる用心棒。早川はその男、ダルタニアンを知っていた。
「ああ、かなり有名ですからね。必殺技の、二刀流のフェンシングの名手。ただし、その腕前は日本じゃあ2番目だ」
「2番目だと?わしより強いのがおると言うのか」
ヒュウ。チッチッチッチッチッ。自分を指差す早川。そこで勝負が始まる。
二人の戦いで壮絶なつば鳴りの音が響く。早川は帽子を飛ばされてしまうが、見事に柄で受け止める。
そしてダルタニアンはマントを飛ばされ、それは顔にかぶさる。マントを払いのけた時、早川の剣が顔につきつけられていた!
一方、吉良崎の元へ恋人の希久子がやってくるが、血起党が自分を見張っているのを知って吉良崎はわざと彼女を冷たく突き放す。
そしてショックを受けた希久子は自殺しようとする。が、早川がなんとか思いとどまらせる。
その早川は吉良崎の近くで寝泊まりして彼を守る。そこへ希久子が再び訪れるも、また吉良崎は厳しい態度に出る。
そして早川が希久子を送っている間に吉良崎は血起党に捕らわれる。それを助けに現れる早川。
が、逃げる時に銃弾の雨を浴び、早川はダムの底に消える。
血起党はついにウルトラマイトの製造法を手に入れ、もはや吉良崎は不要になる。
更に血起党は希久子を捕らえ、吉良崎をおびき出そうとする。ウルトラマイトに囲まれた希久子を、命を賭けて助けに来る吉良崎。
だがそこへ、はるか彼方からズバッカーが走ってくる!飛び込んでくるズバット!
「悪行の限りを尽くし、罪もない人々を殺め、あまつさえ卑怯な手段で若い二人まで殺そうとした鬼大尉、許さん!」
手下どもがなぎ倒される。ダルタニアンもまたウルトラマイトで爆死する。そして鬼大尉を叩きのめすズバット。
「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!」
「知らん。あ゛〜、その日、パリにいた、俺は〜」
鬼大尉もまた犯人ではなかった。やがてパトカーのサイレンと共に東条がやってくる。
『この者 極悪殺人犯人!』
と書かれたカードだけが残され、早川健・ズバットはまたさすらいの旅に出るのだった。
吉良崎直也を演じるのはキカイダー01・イチローこと池田駿介。
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第26話 | 「許せ我が子よ!」 | ムッシュ神、ドクウッディ |
小山内勇治医師は正義感に溢れた人で、町の悪党どもをこらしめていた。
そのため、子供のきよしがムッシュ神の手下に狙われる。だがそこに現れた早川が三下どもを叩きのめす。
そこに現れる用心棒。早川はその男、ドクウッディを知っていた。
「ああ、知ってるさ。ひげが自慢のドクウッディ、もぐりの医者。患者を生かすよりも殺す方が得意な殺し屋。今はブラック連合の用心棒。メス使いの名人。ただし、その腕前は日本じゃあ2番目だ」
「2番目!他に日本一がいるとでも言うのか!」
ヒュウ。チッチッチッチッチッ。自分を指差す早川。そこで勝負が始まる。
ドクウッディは奇声と共に無数のメスを投げ、側で見ていたきよしの帽子を木に縫いとめ、更にきよしの服のストライプ模様を鮮やかにメスで切り取り木に縫いとめた。
が、早川は、一本だけメスを投げ、木に刺さっていたメスにぶつけてそれらを全て手元に向けて飛ばし、更にきよしの帽子と服を元通りにした!
そして早川が無造作に一本のメスを空に放り投げると、ドクウッディのひげが切り取られてメスと共に地に刺さった!
その後、ドクウッディはきよしの飼い犬を捕らえ、強力な狂犬病の注射をする。
偶然その現場を目撃したオサムとみどりは捕まりそうになるが勇治に助けられ、東条にそのことを告げる。
その犬がきよしの犬だと分かった東条はきよしを追う。が、銃を構える東条を見てきよしは逃げ出す。
東条や勇治はきよしを説得しようとするが、やがて犬がきよしに噛み付く。そしてそこに現れた早川の説得で、きよしは意を決して自ら犬を殺す。
どこかへ行くきよし。そこできよしが犬に噛まれたことが分かり、勇治は病気の蔓延を防ぐため自らきよしを殺そうとする。
が、きよしは自分の病気のことを知り、暴れ出さないように自分の足を縛り、死の覚悟をしていた。それを見て涙した勇治は、きよしを撃ち殺して自分も死のうとする。
響き渡る銃声。しかし銃身は早川の手に握られていた。それを見ていたムッシュ神は、彼らを皆殺しにしようとする。
無数の銃声が鳴り響く中、早川は崖下に落ちて川の中に消える。そしてムッシュ神は勇治に息子を殺したという遺書を書かせ、首を吊らせようとする。
だがそこへ、はるか彼方からズバッカーが走ってくる!飛び込んでくるズバット!
「悪行を重ね非道を尽くし、卑怯な手段を以って町中を皆殺しにしようと謀り、あまつさえ罪もない親子を殺そうとしたムッシュ神、許さん!」
手下どもがなぎ倒される。ドクウッディもまた敗れさる。そしてムッシュ神を叩きのめすズバット。
「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!」
「違う。俺はその日、ドイツにいた…」
ムッシュ神もまた犯人ではなかった。やがてパトカーのサイレンと共に東条がやってくる。
『この者 極悪殺人犯人!』
と書かれたカードだけが残され、早川健・ズバットはまたさすらいの旅に出るのだった。
自らを犠牲にしようとする子供の淡々としたセリフに思わずホロリ。いいよ、これ。
で、でも、ラストで肝心の狂犬病が治ったのかどうか分からん!
…まあいいか。ズバットだしなあ。
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第27話 | 「意外!飛鳥殺しの犯人?!」 | ボス蛇丸、風の右近、かみなりの左近 |
ある街に着いてから、絶え間無く何人もの刺客に襲われる早川。東条に頼んで入れてもらった留置場でも狙われ、一睡もしない日々が続く早川は疲労が隠せない。
そんな中、ようやく土管の中で眠りについた早川の側を、おろち党に狙われる女性が通りかかる。すっきり目覚めた早川は彼女を救う。
そこに現れる用心棒。早川はその男、風の右近を知っていた。
「弓にかけては名人級の名人。ただし、残念ながらその腕前は日本じゃあ2番目だ」
「わしよりうまい日本一が他におると言うのか!」
ヒュウ。チッチッチッチッチッ。自分を指差す早川。そこで勝負が始まる。
右近は彼女の頭の上に置かれたリンゴに矢を放ち、リンゴは微動だにせず矢が突き刺さる。更に何本もの矢を射る右近。それらの矢はことごとく同じ位置を貫く。
が、早川は、ギターの弦で空に向けて矢を放ち、矢は彼女の後ろからリンゴを射抜き、右近の元にリンゴごと飛んできた!
早川は彼女・綾子の家でご馳走になる。そこに、窓ガラスを割って飛び込んでくる一本の矢。早川はそれを箸でつまんで受け止めた!更にそれを爪楊枝代わりにする早川!
早川は綾子に、狙われる理由を聞く。すると彼女は、2月2日に飛鳥五郎という男が殺された現場を撮影したかららしいと語った!
驚く早川は彼女からそのフィルムを受け取り、注意深く見る。そして彼は犯人が映っているのを見つける。それは東条だった!
東条を呼び出し、鋭く詰問する早川。東条は違うと言い張り続ける。が、そこで右近の矢が飛んでくる。それは合図だった。
綾子がその正体を見せ、早川をフィルムで縛り上げる。彼女の正体は右近の妹、かみなりの左近だったのだ。
早川を捕らえられた東条は何もできず、早川はダムの底に落ちていく。
そして東条は捕らえられ、回転椅子に縛り付けられる。それを矢で狙う右近、そして蛇丸。
だがそこへ、はるか彼方からズバッカーが走ってくる!飛び込んでくるズバット!
「悪行を重ね非道を尽くし、罪もない人々を殺め、あまつさえ卑劣な手段を用いて犯人をでっちあげようとした蛇丸、許さん!」
手下どもがなぎ倒される。左近は誤って右近に斬られ、右近もまたズバットに斬られる。そして蛇丸を叩きのめすズバット。
「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!」
「違う。俺はあの事件をヒントにしただけだ。俺はあの日、バグダッドにいた…」
蛇丸もまた犯人ではなかった。
『この者 極悪殺人犯人!』
と書かれたカードだけが残され、早川健・ズバットは東条とガッチリ握手を交わし、またさすらいの旅に出るのだった。
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第28話 | 「そして、誰も居なくなる」 | 悪天坊、ブラックローズ |
海底地質調査団は海底に高純度のウラン鉱を発見する。島に戻った彼らだが、無線機が破壊され、車もパンクさせられている。
そして邪悪党の三下どもに狙われる調査団。そこに早川が現れ、三下どもを叩きのめす。
そこに現れる用心棒。早川はその男、ブラックローズを知っていた。
「ああ、知っているさ。邪悪党ボス悪天坊の用心棒。そして名うての手裏剣使い。ただし、その腕前は日本じゃあ2番目だ」
「2番目だと!それじゃ俺より他に日本一がいると言うのか!」
ヒュウ。チッチッチッチッチッ。自分を指差す早川。そこで勝負が始まる。
ブラックローズは目にも止まらぬ速さで瞬時に3本の手裏剣を、調査団のアタッシュケースに叩き込む。
が、早川は、その手裏剣をブラックローズに向けて瞬時に放つ。痛くもかゆくもないので笑うブラックローズ。
が、手裏剣はブラックローズの懐の中できれいに三ツ矢の形に並んでいた!
引き上げようとする調査団。だが、邪悪党は調査団しか知らないはずのウラン鉱のことを知っていた。仲間に誰か裏切り者がいるのだ。
そしてボートに爆弾が仕掛けられており、危うく爆発するボートから脱出した彼らはやむなく島に戻る。
が、岸に上がると仲間の剛田がいない。彼は手裏剣を心臓に刺されて波間に浮いていた。
岸に戻る途中で仲間の誰かが刺したのだ。一体誰が?
やがてまた一人、仲間の阿久根が消えた。そこでやむを得ず残った4人だけで行川アイランドに向かう。
教授は助手の川奈に、川奈のフィアンセの圭子に対する疑惑をこっそり話す。心に疑惑が芽生える川奈。
が、その途中で阿久根が見つかる。教授と川奈は追うが、圭子が悲鳴をあげる。見ると、阿久根が手裏剣に刺されて死んでいた。
川奈から疑われ、逃げ出す圭子。それを追う川奈。そして一瞬の隙に教授が手裏剣を首に刺されて崖下に消える。
それを見た川奈は圭子を問い詰める。が、早川は彼女の彼に対する愛を明らかにし、彼らに真犯人を告げようとする。
だがそこに飛んできた手裏剣が早川の胸を貫き、早川もまた崖下に消えてしまう。
一方、海から上がってきた男がいる。死んだはずの教授だった。トリックで自分が死んだように見せた教授は、金に目がくらみ皆を裏切っていたのだった。
が、ウラン鉱脈の場所を知った悪天坊は教授を始末する。そしてまた川奈と圭子を追いつめ、殺そうとする。
だがそこへ、はるか彼方からズバッカーが走ってくる!飛び込んでくるズバット!
「悪行を重ね非道の限りを尽くし、あまつさえ罪もない人を殺めた悪天坊、許さん!」
手下どもがなぎ倒される。ブラックローズもまた自らの手裏剣に刺され死ぬ。そして悪天坊を叩きのめすズバット。
「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!」
「わしゃ知らん。わしゃその頃、インドで修行をしておった」
悪天坊もまた犯人ではなかった。やがてパトカーのサイレンと共に東条がやってくる。
『この者 極悪殺人犯人!』
と書かれたカードだけが残され、早川健・ズバットはまたさすらいの旅に出るのだった。
うーむ、今回も元ネタがあるような…って、例によってタイトルそのまんまやがな。
しかし、本編と何の関係もない行川アイランドの光景がいかにもタイアップ。
ところで川奈和彦を演じるのは人造人間キカイダーやイナズマンでおなじみの伴直弥(大介)。
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第29話 | 「父母なき子涙の復讐」 | 闇の黒兵衛、陣太郎 |
2年前に突如失踪した両親を想う幼い兄妹。技師であるその両親は赤永会に拉致されていたが、脱走した。
そこで子供を人質にしようとする赤永会。それを早川が助ける。
そこに現れる用心棒。早川はその男、陣太郎を知っていた。
「ああ、知ってるさ。テニスの名人、殺しの陣太郎。そして赤永会の用心棒。ただし、その腕前は日本じゃあ2番目だ」
「2番目?フッ、馬鹿も日曜祭日に休み休み言いたまえ。私の他に日本一がいるとでも言うのかね!」
ヒュウ。チッチッチッチッチッ。自分を指差す早川。そこで勝負が始まる。
陣太郎は積み上げたビール瓶に向かってラケットでゴムボールを打ち、瓶はそれぞれ半分だけ吹っ飛ばされ残りはその場できれいに積み重なる。
が、早川は、その半分の瓶の下部にボールを当て、瓶は空高く舞い上がり、そして落ちてきた時にはボールを一番下にして元通りきれいに積み重なった!
そして早川がもう一球のボールを打つと、それはあちこちの木にぶつかり、ぶつかった木はへし折れて黒兵衛や陣太郎に覆い被さってきた!
それを払いのけた時、既に早川の姿は無かった。
やがて母親から、薬を持ってきてくれと電話がかかってくる。早川たちは隠れ家の別荘に向かうが、時既に遅く父親が銃創が元で死亡していた。
また、息子のタケルの目の前で母親もまた死亡する。そして赤永会に見つかってしまい、二人が発明した秘密兵器の設計図を持って逃げる早川たち。
小屋に篭城する早川たちだが、陣太郎が子供たちを人質に取って秘密書類を渡すように迫る。
早川はなんとか人質を解放するが、陣太郎の爆弾ボールにやられる。
早川は実は生きていたが、やられたと思ったタケルは体にダイナマイトを仕込んで決死の覚悟で赤永会に向かう。
だが、用心深い黒兵衛はタケルを殺してから書類を手に入れようと銃を構える。
そこへ、はるか彼方からズバッカーが走ってくる!飛び込んでくるズバット!
「悪行を重ね非道の限りを尽くし、あまつさえ罪もない湯川夫妻を殺し、そして!その子供までも殺そうとした闇の黒兵衛、許さん!」
手下どもがなぎ倒される。陣太郎もまた自らの爆弾ボールで敗れさる。そして黒兵衛を叩きのめすズバット。
「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!」
「違う。俺はその頃、シスコにいた…」
黒兵衛もまた犯人ではなかった。
『この者 極悪殺人犯人!』
と書かれたカードだけが残され、早川健・ズバットはまたさすらいの旅に出るのだった。
闇の黒兵衛を演じるのはスカイライダーのゼネラルモンスターこと堀田真三。
どっちかっつうとゼネラルモンスターというより赤影の蟻身眼兵衛だけど。
また、陣太郎を演じるのはキレンジャー、畠山麦。アオレンジャー対キレンジャーの名勝負!
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第30話 | 「悲しき生と死の間に」 | キングボー、ガラバー |
グレン団はBRGペストを街に蔓延させていた。乙部医師は東京にいる娘の美樹にワクチンを持ってくるよう頼んでいたが、その車が襲撃される。
ワクチンを奪われそうになる美樹。そこに駆けつけた早川が彼女を助ける。
そこに現れる用心棒。早川はその老婆、ガラバーを知っていた。
「ああ、かなり有名ですからね。グレン団の用心棒、そして槍の名人。ただし、その腕前は日本じゃあ2番目だ」
「なんじゃと!このガラバ婆が2番目じゃと!むー、では日本一は誰じゃ!」
ヒュウ。チッチッチッチッチッ。自分を指差す早川。そこで勝負が始まる。
ガラバーは美樹を助けようとかばう早川をものともせず、槍を飛ばして美樹を壁に縫いとめた。
が、早川は、槍でガソリンの缶を貫き、その槍は急激に向きを変えてガラバーの髪を貫いた!
そしてガソリンに火をつける早川。その爆発の隙に早川は美樹を連れて逃げようとするが、銃撃を受ける。
一方、乙部医師の助手をしていたみどりもまたBRGペストに倒れる。
早川は自らも傷つきながらも美樹と別れ、自分がワクチンを届けようとする。それを執拗に狙うグレン団。
早川はなんとか車を調達して町に向かうが、その前にガラバーが立ちふさがる。なんとか逃げ切る早川だが、既に体は限界だった。
診療所を目の前にして再びガラバーに襲われてピンチになる早川。が、いつのまにか早川はビルの屋上でギターを奏でている。それを仕留めるガラバー。
が、早川は本当は物陰に隠れていた。ガラバーが屋上の人物に気を取られている内に東条にワクチンを渡す早川。そして早川は屋上から落ちた人影の元に駆けつける。それは美樹だった!
美樹は早川の腕の中で息絶える。早川の目が怒りに燃える!
一方キングボーは部下からワクチンを受け取ったが、それはもちろん偽物で中身は石ころだった。
そこへ、はるか彼方からズバッカーが走ってくる!飛び込んでくるズバット!
「悪行を重ね非道の限りを尽くし、あまつさえ病原菌を用いて多くの人々を殺めたキングボー、許さん!」
手下どもがなぎ倒される。実は男だったガラバーもまた敗れさる。そしてキングボーを叩きのめすズバット。
「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!」
「知らん。わしはその頃、ナポリにおった!」
キングボーもまた犯人ではなかった。
『この者 極悪殺人犯人!』
と書かれたカードだけが残され、早川健・ズバットはまたさすらいの旅に出るのだった。
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第31話 | 「対決!真犯人首領L?」 | 首領L、天海山三兄弟 |
飛鳥五郎の墓に参る謎の女性。彼女はズバットスーツの10倍の強度を持つ新繊維、シルベールを開発していたのだった。
それを知った三下どもは彼女を拉致しようとするが、仏像の前で座禅を組んでいた早川が彼女を助ける。
そこに現れる用心棒。早川はその男、竜山丸を知っていた。
「ああ、知ってるさ。謎の組織の用心棒、竜山丸。そしてマシンガンの名手。ただし、その腕前は日本じゃあ2番目だ」
「むぅー、2番目だと!じゃあ日本一は!」
ヒュウ。チッチッチッ。自分を指差す早川。そこで勝負が始まる。
竜山丸は杖に仕込んだマシンガンで墓石を撃ち、石を人型にくりぬく。
が、早川は、放り投げられた杖を空中で受け取りそのまま撃ち、くりぬかれた石を押し戻して元通りにはめ込んだ!
女性を連れて行く早川。その前に謎の老人が現れる。老人は彼女の正体が飛鳥の恋人・皆川理沙であることを知っており、また早川のことも知っていた。
驚く早川だが、既に老人の家を三下どもが取り囲んでいた。老人は、その組織の名がダッカーであることを早川に告げる。そして家が爆破される。
かろうじて逃げ出した早川は三下どもを叩きのめす。老人もまた、早川に劣らぬ活躍を見せる。
そしてかけつけた東条の車に乗り、理沙の泊まるホテル清風閣に向かう。そこで理沙はシルベールの試作品を早川に見せようとするが、老人を疑う早川と東条はそれを制する。
が、老人は笑い、変装を解いていく。その正体は東条の親友である、国際秘密警察の神竜伸介だった。
かくして早川たちはダッカーとの戦いのため、ダッカーの本拠に忍び込もうとする。が、神竜が怪我をしたため一旦引き揚げる。
しかし、神竜の腕から取り出された弾丸は、飛鳥を撃った弾丸と同じものだった!
そして神竜は語る。自分を撃った男は、悪の大組織ダッカーのボス、首領Lだと!
難攻不落のダッカーの本拠だが、国際秘密警察が見取り図を作っていた。一目見て警備の薄い個所を見抜く早川。
そして彼ら三人はダッカーの本拠に潜入する。三下どもを蹴散らし、罠をかいくぐる早川。だがついに鉄格子に閉じ込められ、地の底に落ちる。
だがその時、早川はズバットになっていた!
そこにどこからともなく聞こえてくる首領Lの声。その声は、東条と神竜を捕らえており5分後に処刑することを告げる。
壁をブチ破り脱出するズバット。処刑場に向かう。そしてついに首領Lと対峙する。だが今回の変身のせいで首領Lはズバットの正体が早川だと見抜いてしまっていた。
ズバットの手で手下どもがなぎ倒される。そこに飛んでくる首領Lのブーメラン。が、ズバットは軽やかに空に舞う!
「悪行の限りを尽くし、数え切れぬほどの人を殺し、あまつさえ罪もない飛鳥五郎を殺した犯人!許さん!首領L!」
そして首領Lを叩きのめすズバット。
「飛鳥五郎の仇だ!」
「違う。飛鳥五郎を殺したのは俺じゃない!」
「嘘をつくな!」
「飛鳥を、殺した、真犯人、ダッ…カーの総統…」
「なんだとぉ!」
「本…当だ」
「ダッカーのボスは貴様ではないと言うのか!」
「ダッカーの総統の名は…」
だがそこでマシンガンが首領Lを始末する。竜山丸だった。が、ズバットは5分を過ぎたために動けない。
高らかに笑う竜山丸はなぜかズバットの弱点を知り抜いていた。そして竜山丸は、ダッカー真のボスが総統Dであることを告げる。
そこに現れるダッカー最高幹部・天海山三兄弟の残る二人、竜海丸と竜天丸。東条と神竜も連れてこられ、動けぬズバットに銃弾の嵐が襲う。
早川はズバットスーツを脱ぎ、二人を助けに向かう。そこに、三兄弟の銃弾が浴びせられた!
さあ、いよいよクライマックス。これまでダッカーの存在を知らなかった(ぉぃぉぃ)早川が飛鳥殺しの真犯人、首領Lと対決。
と思いきや、またストーリーは二転三転。
いきなり重要な新キャラが二人も登場するかと思ったら、用心棒も3人も出てきたりして。
もう目まぐるしいったらありゃしない。
神竜伸介を演じるのは矢吹二朗…じゃ分からん。この人は仮面ライダーの滝和也こと千葉治郎だよ。
そして皆川理沙を演じるのはキカイダー01のミサオこと松本聖。
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第32話 | 「さらば斗いの日々、そして」 | 総統D、天海山三兄弟 |
銃弾を浴びた早川は重傷を負う。が、早川はその体で、崖下に落ちそうな神竜を助けようとし、そこで力尽きた早川は海に転落する。
ホテル清風閣に戻って治療を受ける東条と神竜。理沙はシルベールがダッカーに取られないかと不安になるが、神竜はその試作品をみどりに渡し、また化学合成式のメモを半分に裂いて東条と自分が持つことにする。
更に神竜は、みどりを理沙に見せかけてホテルを出る。一方の早川はなんとか目が覚めて岸に上がろうとするが、やはりもう限界であり海の中に落ちてゆく。
片やオサムと理沙は山道を通っていたが、それを密かにつけるダッカーの手下。
そして東条たちはダッカーの手下の襲撃を受ける。それを軽く退ける東条と神竜だが、不意をつかれた神竜は銃弾の雨を浴びて崖下に落ちてゆく。
そしてオサムと理沙も襲撃を受けていた。そこに流れてくるギターの調べ。なんと早川健!?
早川は三下どもを蹴散らす。が、気が緩んだ早川はそこで崩れ落ちる。
よりによってそこに現れる天海山三兄弟。早川は気丈に言い放つ。
「貴様ら三兄弟、いくらいきがってみても、所詮日本じゃあ2番目だ」
「ふん、じゃ日本一は?」
ヒュウ。チッチッチッ。フラフラながらも自分を指差す早川。そこで勝負が始まる。
刀で襲い来る三兄弟。満身創痍で迎え撃つ早川。更にマシンガンが早川を狙う。
そこに駆けつけた東条の銃が火を噴いた!
ホテルに戻った早川は治療をうける。東条は自分に任せろと言うが、早川は起き上がろうとする。が、そのまま崩れ落ちる。
しかし、皆が目を離した隙に早川はいなくなる。
「許せ これはおれの斗いだ 健」
と書き残して。
ギターを奏でて敵をおびき出す早川。その早川を狙う天海山三兄弟。そのマシンガンが火を噴いた時、早川は崖下に消えてゆく。
一足遅く駆けつけた東条とその部下は三兄弟に銃撃を加えるが、彼らはびくともせず高らかに笑う。
なんと三兄弟はシルベールで作られた服を身につけていた!どうやって彼らはシルベールを!?
一方、逃げようとするオサム、みどり、理沙の前に立ちはだかる三兄弟と謎の男。シルベールで身を包んだその男が名乗る。
「初めてお目にかかります。ダッカーの総元締、総統D!」
「総統D!?」
「私が自己紹介をする相手は、今すぐ死んで頂く人達だけに限ります。撃て!」
銃を構える三下ども。だがそこへ、はるか彼方からズバッカーが走ってくる!飛び込んでくるズバット!
「ズバッと参上、ズバッと解決。人呼んでさすらいのヒーロー! 快傑ズバァット!!」
だが総統Dは余裕をもって嘲笑う。かまわずズバットは言い放つ。
「首領Lを表面に立て、悪事の限りを尽くし、あまつさえ殺人を無限に繰り広げて世界征服を狙っていた総統D!貴様だけは絶対に許さん!」
手下どもがズバットに向かう。そこを三兄弟がまとめて撃つ!
やがて駆けつける東条。辺りに三下どもの屍が転がっている。だがズバットは三兄弟と総統Dを追っており、既にそこには居なかった。ズバットを追う東条たち。
一方、総統Dが高らかに笑う中、三兄弟の砲撃を受けるズバット。そしてついにやられたかと思いきや、そこに天駆けるズバッカーが!
「ズバーット!」
一方、更にズバットを追う東条たち。吊り橋にぶら下げられた三兄弟を発見する。そこには
『ダッカー極悪三兄弟 ご覧の通り』
と書かれたカードだけが残され、ズバットの姿はない。ズバットの変身時間、残るは40秒!
海岸で対峙するズバットと総統D。
「俺の親友、飛鳥五郎を殺したのは貴様だな!」
「そうとも!奴はわしの正体を見破ったのでな」
「俺もきさまが誰だか判った! シルベールの作り方を覚えられたのは、きさましかいない!」
「ハッハッハッハッハッハッ、だが死んでは誰にも言うことはできまい!」
そして二人の死闘が始まる。
「ズバーット!」
「ダァーッカー!」
総統Dの銃撃がズバットスーツを貫く!
が、ズバットは不屈の闘志で戦い続ける。二人の死闘は果てしなく続く…。
やがて、東条たちが駆けつける。そこに倒れている総統D。
東条は総統Dのマスクを剥ぎ取る。そのマスクの下から現れた顔はなんと…!
そしてまた、ズタズタになったズバットスーツの切れ端が断崖絶壁に向かって続いていた。相討ちになってズバットは崖から落ちたのか?
一方、飛鳥の墓の前。そこに花束を置く一人の男。その名は早川健!
「飛鳥、お前の仇…とうとう、とったぜ!」
やがてそこにやってくる東条、みどり、オサム、理沙。だが墓の前には花束と共に
『悪の大組織 ダッカー全滅!』
と書かれたカードだけが残されていた。
「ズバットだ!ズバットは、生きてたんだね!」
「とうとう…やったな、早川!」
「え?」
「ズバットは…早川さんだったの!」
だが早川健は、新たなるさすらいの旅に出たあとだった…。
いよいよ最終回。非常にあわただしく話は進む。
最後の戦いで、シルベールをまとった強敵をどうやって倒したのかその描写が全く無いわけだけど、それでOKだよね。
だってこれはズバットなんだから。
しかし最終回で変則パターンの話だというのに、ちゃんとお約束を全てこなしてくれているのには感動!
「飛鳥五郎を殺したのは貴様だな!」に「そうとも!」と答えるところ、ああもう終わりなんだなと感じさせる。
話自体の完結もさることながら、もうこれで早川健・ズバットの活躍が見られないんだという残念さも強い。
いつまでもこの異常な…じゃなくて素晴らしい世界にトリップしていたいのに。
そしてラストシーンに流れるエンディングテーマは、そのまま2番に突入しつつEDへ。
これは必殺シリーズなんかでもよく使われるパターン。
とにかくこれにて終了。ここまでこのストーリー紹介を全部読んだ方もお疲れさま!
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