黒船騒ぎで不安が広がる世の中。ある晩、奉行所による夜鷹狩りが行われ、その際に何の関係も無い女髪結い・おそのも捕らえられてしまう。
その現場を見た大吉は同心に斬られそうになり、その同心を殺してしまう。そこへ主水が通りかかる。二人の間に緊張が走る。
しかしそこに糸井貢が通りかかる。逃げる大吉。貢は同心である主水から金を奪おうとする。
バチを構える貢、刀を抜く主水。すれ違う二人。貢のバチは主水の袖を切り裂く。
翌日、主水はいんちきカメラ屋をやっている半次・おきんと再会する。主水は二人に、殺しを再開する気があると語る。
一方、おそのの父親は奉行所に娘を返すように訴えるが、聞き入れられない。しかしおそのは牢には入れられていなかった。
主水は近江屋と与力高畑が夜鷹狩りに乗じて娘をさらったことを知る。主水はこれを裏の仕事にしようと考える。
主水は大吉と貢を探し出し、裏の稼業に誘う。だが貢は主水が十手持ちであることからその誘いを断る。
やがて半次はおそのが水口藩の屋敷に捕らわれていることを探り出す。だがおそのは妾奉公を拒否したため殺されてしまう。
おそのの父親は盗みまでして五両の金を作り、貢に託す。貢は金を主水たちに届けるが、まだ主水を信用できず仲間になろうとはしない。
そしてその晩、料亭に訪れた近江屋・高畑・水口藩家老を主水たちは襲う。
主水の殺しを見届けた貢もまた、殺しを行なうのであった。
翌日、せんの夫の十三回忌にりつの妹のあや、出家したたえ(妙心尼)が現れる。
一緒にやってきたのはなんと、あやの夫である貢と、たえの愛人である大吉だった。
かくして三人は義兄弟であることが判明、一風変わった殺しの一味が結成されたのだった。
|