暗闇仕留人 作品リスト

タイトル
第1話「集まりて候」
黒船騒ぎで不安が広がる世の中。ある晩、奉行所による夜鷹狩りが行われ、その際に何の関係も無い女髪結い・おそのも捕らえられてしまう。 その現場を見た大吉は同心に斬られそうになり、その同心を殺してしまう。そこへ主水が通りかかる。二人の間に緊張が走る。 しかしそこに糸井貢が通りかかる。逃げる大吉。貢は同心である主水から金を奪おうとする。 バチを構える貢、刀を抜く主水。すれ違う二人。貢のバチは主水の袖を切り裂く。
翌日、主水はいんちきカメラ屋をやっている半次・おきんと再会する。主水は二人に、殺しを再開する気があると語る。
一方、おそのの父親は奉行所に娘を返すように訴えるが、聞き入れられない。しかしおそのは牢には入れられていなかった。 主水は近江屋と与力高畑が夜鷹狩りに乗じて娘をさらったことを知る。主水はこれを裏の仕事にしようと考える。 主水は大吉と貢を探し出し、裏の稼業に誘う。だが貢は主水が十手持ちであることからその誘いを断る。
やがて半次はおそのが水口藩の屋敷に捕らわれていることを探り出す。だがおそのは妾奉公を拒否したため殺されてしまう。 おそのの父親は盗みまでして五両の金を作り、貢に託す。貢は金を主水たちに届けるが、まだ主水を信用できず仲間になろうとはしない。 そしてその晩、料亭に訪れた近江屋・高畑・水口藩家老を主水たちは襲う。 主水の殺しを見届けた貢もまた、殺しを行なうのであった。
翌日、せんの夫の十三回忌にりつの妹のあや、出家したたえ(妙心尼)が現れる。 一緒にやってきたのはなんと、あやの夫である貢と、たえの愛人である大吉だった。 かくして三人は義兄弟であることが判明、一風変わった殺しの一味が結成されたのだった。
第2話「試して候」
第3話「売られて候」
第4話「仕留て候」
第5話「追われて候」
第6話「狙われて候」
第7話「喰うて候」
第8話「儲けて候」
第9話「懸想して候」
第10話「地獄にて候」
第11話「惚れて候」
第12話「大物にて候」
第13話「自滅して候」
第14話「切なくて候」
第15話「過去ありて候」
第16話「間違えて候」
第17話「仕上げて候」
第18話「世のためにて候」
第19話「乗せられて候」
第20話「一途にて候」
第21話「仏に替りて候」
第22話「怖れて候」
第23話「晴らして候」
第24話「嘘つきにて候」
第25話「晒されて候」
第26話「拐かされて候」
第27話「別れにて候」
相次ぐ黒船の来航に江戸は大騒ぎ。それを冷ややかに見つめる貢。貢はもはや開国以外に日本が助かる道はないと悟っていた。 貢はその頃、開国派の若年寄・松平玄藩頭の娘に絵を教えていた。
しかし松平はアヘンに侵されている上に、根岸屋に命じて妾の家から見える長屋を取り潰そうとしていた。 根岸屋はどうしても立ち退かない鶴吉を追い出すため、長屋に火をつける。 だが鶴吉は焼け跡にまだ居座ろうとしていた。そのことはかわら版にまで書かれ、有名になってしまう。 そこで根岸屋は話が大きくならないように、鶴吉に大量にアヘンを飲ませて川に落として殺してしまう。
しかし根岸屋の背後には松平がいることから、主水は調べるのをあきらめる。 一方、貢は足を洗うつもりであることを打ち明ける。近頃何もかも嫌になってきた。一体自分たちは今まで何のために人殺しをやってきたのか? 少しでも世の中は良くなったか? 俺達に殺られたやつらにだって、妻や子がいたかもしれないし、好きなやつがあったかもしれないんだ。
一方、おきんは鶴吉の娘おはつを連れてくるが、別に恨みを晴らしてくれと頼む様子はない。 が、おはつは真実を確かめるため金を置いて根岸屋に向かう。皆に相談するおきん。 だが貢はまだ拒否する。松平は今の幕府に必要な人間だ。その人の一面だけを捉えて糾弾することが許されるのか?
おきんは根岸屋の様子を調べてきて、おはつが松平の貢ぎ物にされることを知る。 貢を説得するおきんたち。貢は、これを最後に足を洗うという条件で仕事を引き受ける。
そして主水たちは松平の屋敷を襲う。 だが貢は、
「わしを殺せば日本の夜明けが遅れるぞ!」
という松平の言葉に躊躇して返り討ちにあってしまう。 「すまなかったな」と言って息絶える貢。一方、父の死に泣き崩れる松平の娘。
主水たちは貢の遺体を川に流し、これが潮時として解散することに決めるのだった。

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