藻川の堤防は大丈夫です。
鬼怒川の決壊で
命を落とされた方のご冥福と
行方不明の方の即刻の生還を
心よりお祈りします。
被害を受けられた方の
早々の復興を祈念しております。
2015年9月10日の豪雨で鬼怒川の堤防が
決壊しました。
決壊した堤防の断面が
後日新聞の紙面に
大写しで掲載されていました。
全部土です。
土を固めた普通の堤防です。
決壊の理由はよくわかりませんが
結局水の勢よいより
堤防が弱かったからでしょう。
私どもの
賃貸の横にある
藻川の堤防は
土でできておりません。
見かけは
土で
芝が生えておりますが
数十年にわたり
改修した結果丈夫な
堤防に変身していたのです。
藻川の堤防は
2段になっています。
堤防の補強工事を
私がつぶさに観察した順に書きます。
それまでも
相当の改修工事をしておりましたが
私が観察はじめた時から
書いてみます。
再々の藻川堤防の工事内容
- 下の段の水が流れる所に
鋼矢板(鉄板を断面がコの字状に曲げた板で
端部を接合できるように
丸とコの字型が付いています。)を打ち込みました。
これは川の水位が上がって水圧で
堤防の下を水が通らないようにしているのだと私は見ています。 - 下の段の斜面を石またはコンクリートで固める。
水勢で堤防が削れないようにしたものだと私は見ております。 - 上の段の堤防を少し削って
水を通さないシート(遮水シートと呼ばれています)を張ります。
その上に
大きなコンクリートブロックが
乗っています。
その上に
薄く土をかけて芝を植える。
下の段との水平面を同時にコンクリートで固める。
遮水シートは水位が上がった時に
堤防内を水が通らないようにするものです。
コンクリートブロックは水勢で遮水シートが剥がれないようにしているものだと
理解しています。
- 堤防の背面の下部に少し擁壁を作って
排水用の溝を作る
擁壁の背面には透水性のブロックを付けて
堤防内の水位を下げて強度を上げているとみております。
- 戸ノ内橋以南の川底を浚渫(しゅんせつ)しました。
浚渫とは川底の泥や堆積物を取りのぞいて川を深くすることです。
下流の川底を深くして満流時に流れる水を多くしています。
- 河川改修は水量が少ない冬に行われますが
平成26年の河川改修は河川内の立木の伐採でした。
水の流れを妨げる立木を取りのぞいて満水時の流量を増やすためです。
これは私の推測ですが藻川はほとんどの所を改修したのでする所がないのかもしれません。
以上です。
それ以前に木杭を打ったり石で覆ったり・テトラポットなどもを設置しています。
堤防の中は
水を通さないように
できているのです。
「千丈の堤も蟻の一穴から」と言うことわざがあるように
少しの水の浸みだしが
決壊に繋がります。
鋼矢板・コンクリート・遮水シートで
それを防ぐのでしょうね。
越水または
溢水が起こるかも知れませんが
決壊の可能性は少ないと言えます。
鬼怒川も改修予定だったそうで
改修が行われていなかったこを
残念に思います。
遮水シートを使った堤防の改修
平成28年度藻川堤防の改修工事 堤防うわばの舗装工事
今年も河川改修が行われる見たいです。
決壊がないように日々藻川の堤防は強くなるようです。
今年度は堤防うわばの舗装をするようです。
今まではサウンドセメント(土とセメントを混ぜて固めたもの)だったのですが本格的に舗装するそうです。
越水が堤防を浸食しないしないためだそうです。
鬼怒川の決壊の原因について
鬼怒川の決壊の原因については国土交通省より
報告書が公開されています。
「越水(堤防を越えて水があふれ出ること)によって生じた水が堤防裏が浸食され決壊した」ことを主な原因と結論づけています。
報告書には堤防の決壊の原因は
1.河川水の越水による堤防決壊
2.パイピング破壊
3.浸透破壊
4.河川水の侵食・洗掘による堤防決壊
の四つで
鬼怒川の決壊では主な原因は
1.で
2.についてはあったかどうか不明
3.可能性は少ない
4.はなかったと結論づけています。
と結論付けています。
越水は堤防の高さが不足するためですが
要因としては
川幅が中流は700mあるにに対して
下流の決壊点では
300mしかありません。
そのため水位上昇したのです。
藻川の場合に当てはめて考えると
藻川は当地付近では川幅が狭くなっていません。
また浸食洗掘に対してはコンクリート舗装されていて防御されています。
パイピング浸透については鋼矢板を打ち込みゴムシートを敷き込で防御しています。
堤防裏面の排水工事で浸透を防止していました。
越水だけが
問題ですので
今回の堤防うわばの舗装です。
舗装用大型機器が集結
中央左がタイヤローラ
中央の機械がモーターグレーダー 奥がローラ
モーターグレーダーの運転は難しいらしいです。