破邪巨星Gダンガイオー
平成13年4月5日〜平成13年7月5日、全13回
テレビ朝日
毎週木曜27時44分〜28時14分
概要
突如現れたロボット軍団。世界を蹂躙するそのロボット達の最終目的地は、日本の双神島、未来創世機関アヴァルダ。
だがそのアヴァルダでは、既に「弾劾ナンバーズ」を完成させていた。
3人のパイロットが操る3体のロボット、ダンガイオーB(バースト)、ダンガイオーF(フレイル)、ダンガイオーX(クロス)。
その3体が合体する時、最強のロボット・ダンガイオー(弾劾凰)が完成するのだ。
「バウト・ディメンジョン! ダンガイオー!!」
その圧倒的力はどんな敵をも粉砕する。敵ロボット軍団はまたたく間に壊滅した。
しかしそれは始まりでしかなかった。やがて世界各地でアヴァルダとダンガイオーを狙う者たちの暗躍が始まった。
しかし…それもまた始まりの一部でしかないことを、知っている者はほとんどいない…。
解説
忘れた頃に現れた、まさかの「破邪大星ダンガイオー」の続編。
しかしいざ見てみるとダンガイオーという名前以外は全然共通点がなく、何の関係があるのかさっぱり分からない。
が、その疑問も後半になると氷解することになる。
当然のことながら内容は、燃えるスーパーロボットアニメ。
次々と襲い来る敵ロボットを、超パワーを誇るダンガイオーが熱血必殺技で倒すというものだ。
が、全話見てみると、なんじゃこりゃと思うこと間違いなし。
あまりにもスケールが大きくテンションが高すぎる第1話は、ほとんど最終回のノリ。
そんなものでいきなり始まった上に、じゃあ実際の最終回はというと、見終わったら目が点になるか、大爆笑の渦の中で終わるかどちらかだろう。
ちなみに私は大爆笑させてもらった口だ。
…などというと未見の人は完成度が不安になるかもしれない。
そこでここで断言しておく。燃えるロボットアニメであればいい、という人なら、絶対おすすめ。
もひとつ言えば、あまり細かいことを気にせずノリで見ることができる人なら、だが。
ちょっと詳しく言うと、ストーリーが破綻しているかどうかとかそういうこと以前の問題として、はっきり言って色々な意味でストーリーが完結していないのだ。
それが許せるかどうか、で見て満足できるかどうかが決まる。
しかしこんな未完の作品になってしまったのも無理もない。
実はこの作品、前半1クールと後半1クールの2部構成になる予定で製作スタートとなったのだが、作っている途中で前半1クールしか作れなくなったのだ。
今更構成も変えられないし、ということでこんな話になってしまった次第。
まあ、放映枠を見れば分かるように、超深夜の1局ローカル放送。こんな枠で1クールでも放映できたこと自体が凄いことかもしれない。
あと気になる点を挙げるとすれば、やたらキャラが大量に出てきてそれぞれそれなりに重要そうな位置を占めている割には、個々のキャラの描写が薄いといったところ。
解説じみたナレーションもセリフも無いせいもあって、作中で名前もまともに呼ばれないままに全話終了してしまったキャラも多いのだ。
まあ幻の後半があればもっとキャラの深みが増したのかもしれないが。
ちなみに音楽を手がけるのは、前作の音楽を手がけた渡辺宙明の実子、渡辺俊幸。
なんとも因縁めいているが、残念ながら本人は前作の音楽を父親が手がけたことは知っているが、聴いたことも見たことも無いそうだ。
しかし本作の音楽、前作とはイメージが違うが燃えるものに仕上がっている。
とりあえずこの作品はダンガイオー第2部、といったところか。
いつの日かまた、忘れた頃に第3部にお目にかかれるかもしれない。
気長に待つことにしよう。
登場ロボット
- ダンガイオーB(バースト)
- 弾劾ナンバーズの一体。天城空也が操縦する。専用ライフルでの射撃を主な攻撃手段とする。
ダンガイオーの頭部・両腕になる。
- ダンガイオーF(フレイル)
- 弾劾ナンバーズの一体。海潮真波が操縦する。ジャミング粒子によって敵の電子システムを撹乱する。
ダンガイオーの胴体になる。
- ダンガイオーX(クロス)
- 弾劾ナンバーズの一体。地堂仁美が操縦する。操縦者の技能そのままの格闘戦が得意。
ダンガイオーの両脚になる。
- ダンガイオー
- 3体の弾劾ナンバーズが合体して生まれる超ロボット。
フレイルで真波がプロテクトを解除し、バーストの空也による「バウト・ディメンジョン!」の音声入力によって合体システムが発動する。
…そう、音声入力なのだ、叫ばなくては合体できないのだ。これぞ合体ロボットのロマン!
必殺技は、まず両腕をブッ放すバーニングブロウ。またそこで無防備となった腕からはビームソードのダンガイブレードが現れる。
胸部からは超粒子ビーム砲フレイムアローを放ち、また機体を高速回転させて突っ込むクロストルネードは全てを粉砕する最強の技。
更に最後には、最強無比のエネルギー砲・ストリームブラスターを装備した。
なお個人的には、バーニングブロウが一番凄い技だと思う。ただの腕のくせにそのパワーはムチャクチャなのだ。
へたすりゃダンガイオー本体よりパワーは上かも。この凄まじさは必見。
登場人物
- 天城空也(鈴木千尋)
- ダンガイオーBのパイロット。ダンガイオーのメインパイロットも務める、チームのリーダー的存在。
翔凰学園1年C組の15歳。銃の名手。
戦いの時はかなりの熱血リーダーぶりを発揮するが、普段は気弱そうで卑屈っぽい。
周りはほとんど女性だが、女性への接し方がヘタというのがその理由のようだ。
やがて真波に惹かれている自分に気付くが、こんな調子だからアプローチもへったくれもあったものじゃない。
かつて目の前で兄を失うという悲劇に見舞われたが、その死んだ兄と同じ道を歩むことで、兄が何を目指していたのかを知ろうとする。
- 海潮真波(川澄綾子)
- ダンガイオーFのパイロット。情報分析を担当する、常に冷静沈着なおとなしい少女。だが任務のためなら自らの命もいとわない。
翔凰学園1年A組の15歳。
他の二人と比べ体力的に劣るためか、パイロットを務めることによる負担は一番高く、よく病室送りになっていた。
空也のことは全く気にかけていないようだが、誰にでも優しいタイプなので、(無意識の内に)思わせぶりな態度を取ったりする。
要するに簡単に言えば、本能的に男をもてあそぶ悪女。(ぉぃ)
- 地堂仁美(浅野真澄)
- ダンガイオーXのパイロット。格闘技の天才少女で、性格は男勝り。
翔凰学園1年D組の16歳。
思ったことはすぐ顔に出るしストレートに言う方だが、恋愛沙汰となると不器用。
卑屈な空也をよくボコボコにしているが、その内に空也が気になる存在になってきてしまったようだ。
ちなみにファーストキスの相手は空也である。
- 与那嶺軍司(青野武)
- アヴァルダの総司令。アヴァルダ創設そしてダンガイオー建造の立役者。
よく出張(?)しているが、謎の行動が多い男。
なお、ターサン博士との関係は定かではない。
- 色谷美也(篠原恵美)
- アヴァルダの副司令。非常に真面目で責任感が強い。何かと席を外しがちな総司令に代わって指揮を執ることが多い。
実は彼女が十数年前に双神島で遭遇した事件こそが全ての発端だった。
- 風巻千帆(勝生真沙子)
- アヴァルダの医療担当の総責任者。美也とは古いつきあいらしい。
サバサバした性格のお姉さまタイプ。
しかしどう考えてもシャザーラとは何の関係もないだろう。
- 島龍子(雪野五月)
- アヴァルダの広報担当。活動内容のPRビデオなんかを作ったりしているが、戦闘時は美也の補佐も務める。
- 珠原鏡子(三浦七緒子)
- アヴァルダ司令室のオペレーターの1人。超ショートカットが特徴。
- 山形カスミ(水野愛日)
- ダンガイオーパイロット候補生の1人。空也を先輩と呼んで慕っている、おとなしい一途な少女。
…が、実際に空也と絡むシーンはほとんど無し。ちょっと可愛そう。
- 月代カオリ(山本麻里安)
- アヴァルダでいつもタロット占いをしている小学生。空也をお兄ちゃんと呼んで慕っている。…で、空也と絡むシーンはやっぱりほとんど無し。
何かと伏線を張られた謎の少女だったが、どうも幻の後半に活躍するはずのキャラだったらしく、伏線だけで終わってしまった。かなり可愛そう。
- 森梢(伊藤舞子)
- ナイスバディなお姉さんだが、男どもの中に混じって場を仕切るダンガイオーのメンテナンス要員。お姉さんというより姉御。
- 天城進(神谷明)
- 空也の兄。剣の達人。
プロトタイプダンガイオーのテストパイロットだったが、起動テスト中に機体が爆発して死亡した。
ロール・クランとは無関係だが、この人の声ならばと期待した人、その期待は裏切られない。
- 零戦暁児(関智一)
- 双神島は沖縄(しかも夏)なのに、いつも黒いコートに身を包んで現れる謎の男。
終盤まで終始無言だが、この人の声ならばと期待した人、その期待は裏切られない。
- ミア・アリス(荘真由美)
- どこかで登場する。「破邪大星ダンガイオー」参照。ちゃんとセリフもあるぞ。
- 火島弾上(加藤精三)
- 第1話でエクス・タルタロという組織を率いてロボット軍団を引きつれてきた謎のおっさん。と思ったら忘れた頃にその正体が分かる。
全話リスト
| タイトル | 登場ロボット |
第1話 | 「決戦」 | 煉獄獣チェルベロ、煉獄獣アルピオ 煉獄獣プルートー、煉獄獣カロン |
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第2話 | 「踊る大要塞」 | 要塞巨人テュポーン |
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第3話 | 「強襲!三大砂漠魔人!?」 | 強風魔人アッバース、熱砂魔人ティムル 火焔魔人アケメネス |
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第4話 | 「檻の中の砦(アヴァルダ)」 | 破壊機王ビルドレンジャー |
|
第5話 | 「天空の悪魔」 | 集光有翼兵ナイトストーク |
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第6話 | 「海王咆吼」 | 海魔巨兵シーザスG |
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第7話 | 「洋上の七変化!大乱舞!大沈没!」 | 変型巨艦ダイダロスXV世 |
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第8話 | 「魔天よりの流星」 | 機甲獣ゲルフォ |
|
第9話 | 「奇襲!影の刃!!」 | 鉄忍暗黒天、鉄忍大暗黒天 |
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第10話 | 「偉大なる戦士」 | 戦士ブラック・エルク、機甲獣ゾルフォ |
|
第11話 | 「復活せし過去(モノ)」 | 弾劾凰Ur、機甲獣ゲルフォ |
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第12話 | 「Urの脅威」 | 弾劾凰Ur 機甲獣ゲルフォ、機甲獣ゾルフォ |
|
第13話 | 「無敵!G弾劾凰発進!!」 | 弾劾凰Ur、星機士バババルバ 星機士ブチャール、星機士イノキルゴ |
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