今度はロールの記憶が戻り、その故郷でのお話。 完結編ということで、宿敵ギルの復活、ターサン博士の最期、ダンガイオー最後の戦い、とビッグイベントが目白押し。 けど第2部を意識してか、ギルは結局生き延びるし、バンカーも全く勢力は衰えない。 でもたった3作だけだから、バンカー壊滅までを描くのはどだい無理。 まあそれに関してはそれで良しとしよう。
燃えるロールはサイキックウェイブだけで敵ロボットを粉砕したりして、凄くかっこいい。
…のだけど、それが2回も続くとあれ?と思う。
基本的にサイキックウェイブは超電磁タツマキみたいなもんだから、それ単体で敵を倒すべきもんじゃない。
ロールの怒りがそれだけで敵を倒してしまうってのはいいんだけど、2回目はねえ。
それとギルバーグとの最終決戦。ダンガイオーが力を使い果たした後からの戦いってのがチト残念。 ベストコンディションだけど全く歯が立たないムチャクチャ強い相手との戦い、なんてのが見たかったっす。 しかしそれでもとにかく燃える。絶体絶命の大ピンチから、命を賭けた最後の大逆転技で勝負を決める。 ラストバトルにふさわしい迫力あるものになっている。
でもここで流れる音楽が渡辺サウンドではない。残念。 いや、曲が悪いとか言ってるんじゃなくて、今までずっと統一された音楽観だったものが急に変わるとどうしても調子が狂ってしまうんだよね。 多分制作上の都合なんだろうけど。
音楽ついでに難点を言うと、前回までのOPとEDが無くなってる。燃える主題歌が無くなって残念。 それと、女性陣パイロットがいつものレオタードじゃなくて意味もなくなんか普通の服装になってるのが頂けない。 まあミアだけはちゃんといつもの格好になってて、おまけに着替えシーンまであるけど。 …って何の話や。
ロールは皆に、戦いたくないと打ち明ける。敵に不吉なものを感じたというのだ。 ロールは真実を探すため、単身ラテシアに降りてレジスタンスに接触する。 が、ようやく会えたレジスタンス達の態度は冷たい。 英雄とまで言われたロールが突然姿を消したため、レジスタンスの志気が下がり総崩れとなったためだ。 皆はロールが逃げ出したと非難する。が、傭兵のスケル(スケルトン)が彼に手を差し伸べる。 これからバンカーの要塞に潜入するので手を貸せというのだ。 ロールはまだ不鮮明な記憶を確かなものにするため、行動を共にすることにする。
ロールが勝手に出ていったこと、更にはその煮え切らない性格にパイは怒るが、ターサンがロールの身の上を話す。 ロールはなんと一度死んでいた。仲間のレジスタンスが裏切り、彼を殺したのだ。 純粋だったロールはそのショックから立ち直れていないため、死の恐怖が染み付いているという。
要塞内部に潜入したロール達は散り散りになって捕らわれた仲間を探していたが、1人になったロールの前で仲間の死体が倒れる。 そしてロールの目の前に、死んだはずのかつての仲間、フラッシュとバーストが現れる。 そこに現れるスケル。が、そのマスクが二つに割れ、その下からギルバーグの顔が現れた。 ロールは捕らえられ、そして過去の記憶が戻る。自分はフラッシュとバーストに殺されたのだ…。
ターサンの船にギルからの通信が入る。ロールを助けたくばミア1人で要塞まで来いというのだ。 そこでミアは言われた通り1人で出向く。だがロールは恐怖のために心を閉ざしていた。 復讐心に燃えるギルは、ロールの命を盾にミアを痛めつける。ミアはロールに目覚めるよう呼びかけるが、ロールの心は動かない。 が、ミアが殺されそうになった時、ロールは恐怖を乗り越えて自らの心を解放する。 ロールの力の前にギルは吹き飛ばされる。
駆けつけたパイとランバに助けられ、ミアとロールも自らのメカで飛び立つ。
「クロス・ファイト! ダ・ン・ガ・イ・オー!」
合体したダンガイオーが大地に降り立つ。
ロールはギルを倒そうとするが、後方からフラッシュとバーストの機体が迫る。
その2体の連携攻撃の前に苦戦するロール。が、過去を断ち切るロールのパワーは2体を跳ね飛ばす。
「サイキック・ウェィィィブ!」
その怒りのパワーは、そのまま2体を押しつぶしてしまう。
だがロールの怒りはおさまらない。
そのまま要塞に向けて、持てる限りの力を解放する。
「くっそぉぉぉぉぉぉ!」
その凄まじい力の前に、四天王のダァティラと共に要塞も大爆発を起こす。
そして巨大な爆雲の中から、ダンガイオーが生還する。
宇宙のターサン博士の元に戻って皆がホッとしたのも束の間、背後からダンガイオーめがけて閃光が放たれる。
ギルバーグだ!
力を使い果たした今のダンガイオーでは相手にならない。
ギルの機体がダンガイオーに追いすがる。速い!
ダンガイオーのプロテクターが砕け散る。
ターサン博士が援護射撃する。だがギルは意にも介さず、ターサン博士の船を攻撃する。エンジンに直撃を受け、炎上する博士の船。 ダンガイオーは博士を救おうとするが、その前に立ちはだかるギル。 全くパワーの出ないダンガイオーは、その攻撃の前になすすべもなくボロボロにされて星へと落ちていく。 ミアはありったけのパワーを出してダンガイオーを守る。
ダンガイオーはまだ無事だった。ターサン博士の呼び声で四人は目覚める。 だがターサン博士の船は脱出装置も故障しており、博士は死を覚悟していた。 博士はバンカーの追手が来る前にワープビームでダンガイオーを救い出すと言う。 だが、その前にギルを倒さなければならない。 ダンガイオーに残された力の全てを賭けて、四人は最後の勝負を挑む。 ダンガイオーは彼らのサイキックパワーに耐えられるか?
「立て!ダンガイオー!」
満身創痍のダンガイオーが立ち上がる。
「サイキック!」
そこにギルが迫り来る。
「とどめだ!ダンガイオー!!」
「ウェィィィブ!!」
四人の全ての力を込めて、ダンガイオーが最後の力を放つ。
その力の前に、ギルの機体はバラバラになって吹っ飛ぶ。
だがその力に耐え切れなかったダンガイオーも爆発寸前となる。そこでミアの最後の力がダンガイオーを包み込む。 すかさずターサン博士のワープビームが発射され、ダンガイオーの姿が消える。 それを見届けたターサン博士は皆に別れを告げ、船は爆発する。
ギルはまだ生きていた。バンカーに戻った彼はダンガイオーを葬った功績により四天王に取りたてられる。 だがギルのミアへの復讐心はいまだおさまってはいない。
…静かな宇宙。
そこに何かの機械の破片が漂っている。
その破片の中に四つのコクピットユニットがあった。
そしてその中には四人の若者達が眠っている。
彼らに束の間の休息の時が訪れたのだ。
だが、戦いはまだ終わらない…。
プロデューサー | ... | 三浦亨・鈴木敏充 |
原案 | ... | 平野俊弘 |
キャラクターデザイン | ... | 平野俊弘 |
総作画監督 | ... | 平野俊弘 |
メカニックデザイン | ... | 河森正治・大畑晃一・大張正己 |
脚色・絵コンテ | ... | 平野俊弘・大畑晃一 |
脚本協力 | ... | 会川昇 |
作画監督 | ... | 西井正典・大張正己 |
音楽 | ... | 渡辺宙明・水谷薫 |
監督 | ... | 平野俊弘 |
製作 | ... | AIC/ART MIC |
ミア・アリス | ... | 荘真由美 |
ロール・クラン | ... | 神谷明 |
ランバ・ノム | ... | 岡本麻弥 |
パイ・サンダー | ... | 松井菜桜子 |
ターサン博士 | ... | 青野武 |
ギル・バーグ | ... | 千葉繁 |
スケルトン | ... | 山口健 |
フォーク | ... | 山口健 |
ガリモス船長 | ... | 緒方賢一 |
妖将ダァティラ | ... | 郷里大輔 |
バースト | ... | 井上和彦 |
フラッシュ | ... | 堀川亮 |
キルケル | ... | 中村大樹 |
ミドー | ... | 渡辺菜生子 |