仮面の忍者赤影 卍党編

概要

ポルトガルの船がことごとく沈没させられた。ぜうす、まりあ、さたんの三つのぎやまん(ガラス)の鐘を狙う卍党の仕業だった。 この三つの鐘には、ポルトガル人のペトロが作り出した恐ろしい破壊力を持つエネルギーの秘密が隠されているという。 信長の命を受け、赤影たちは卍党とぎやまんの鐘をめぐって死闘を繰り広げるのだった。

解説

金目教編で死んだと思われていた甲賀幻妖斎が、甲賀の精鋭うつぼ忍群を中核として卍党を結成。 雰囲気は第1部と似ており、シリアスな面とコミカルな面が同居している。そしてどちらかと言うとコミカルな面が強調されている。 それはいいけど西洋風の敵の扮装はどうも忍者ものには似合わないように思う。

円盤大まんじの中は現代風の機械や現代風の椅子で占められており、どうも調子が狂う。 特に「非常ベル」などと表示してあるのはなんとかならんのか。 更に、多少間抜けな敵の忍者、ポルトガル人なのに英語をしゃべる謎のジュリアンとその兄ペトロなどなど、なんか変。

そして最終話。どうにも緊張感が無く、盛り上がりに欠ける。これなら第12話の方がいい。 とは言っても、平和主義者のペトロの犠牲という悲劇的なラストを迎えるのは衝撃。

ま、なんだかんだ言いつつ、なんとも言えない味を出しているのは事実。 これはこれなりに面白いのでぜひ見るべし。

敵一覧

甲賀幻妖斎
金目教編で死んだと思われたが、うつぼ忍群を率いて卍党を結成。 巨大円盤大まんじを拠点にして再び赤影たちと戦う。第13話で今度こそ爆死。
魚鱗流伯
水の使い手。溶解液のようなものも放つ。忍法水蟷螂という大鎌を用いた技も使う。 赤影に「出たな化け物」と言われたことがある。ひどい。 第8話で大まんじの砲撃を受けて死亡。
不知火典馬
「ふぁいやー!」のかけ声と共に炎を放つ。忍法火変身(火炎身?)で全身火だるまになることができる。 第7話で退路を断たれ、焼死する。
白蝋鬼
伸縮自在。忍法小人変身で人の肩に乗れるほどに小さくなる。 手を巨大にして敵を握り潰したり、口から蝋を吐いて敵を固めたりする。 第13話で大まんじと共に爆発。
猩猩左近
全身に針をまとう。針を飛ばしたり、自らを針で覆われた巨大な鉄球と化して攻撃したりする。 第9話で赤影たちに捕らえられ、逃げられないと悟って自爆する。
魔老女
幻妖斎からも「おばば」と呼ばれ一目置かれる年齢不祥の老婆。不死身と言われている。 薬に詳しく、様々な忍術を使う。忍法生き昇天、忍法死人操り、忍法雪固めなど。 第10話で赤影に敗れる。その時、「不死身の魔老女は死んだ」というよく分からんナレーションが流れた。
むささび道軒
忍法むささび変化で巨大なむささびになり、自在に空を飛ぶ。 第12話で空から落下して死亡。
黒道士
巨大な傘に掴まり空を飛ぶ。傘には刃が仕込まれている上、あらゆる攻撃をはね返す。これぞ忍法つむじ傘。 また、忍法影縫いで相手の影を縫い留めて動けなくする。 第13話で大まんじと共に爆発。

卍党編 作品リスト

タイトル
第1話「謎のまんじ党」
ポルトガルからの船が何者かによってことごとく沈められていた。 そんなある日、信長は堺に赴き商人からぜうすの鐘というぎやまんの鐘を手に入れる。 しかしそこへ卍党を名乗る謎の忍者が襲来し、鐘を奪おうとする。だが赤影たちがかけつけ、応戦する。 赤影たちは一時は彼らを捕らえるが、海中から鉄の円盤が現れて彼らを救い出す。 卍党の目的は何か?赤影たちはぎやまんの鐘の秘密を探るため、卍党を追うのだった。
第2話「小法師白蝋鬼」
信長はぎやまんの鐘の秘密を知るため、ポルトガル人ジュリアンを呼び寄せた。 だが途中で白蝋鬼にさらわれてしまう。そこで不知火典馬を捕らえた赤影は典馬に化けて卍党に潜入する。 そして赤影は卍党の本拠でぎやまんの鐘に隠された謎を知る。 しかし典馬が白蝋鬼に救い出されてしまい赤影の正体がばれてしまう。 そこで赤影は卍党の頭領が甲賀幻妖斎であることを知るが、ジュリアンは結局卍党に捕らえられてしまう。
第3話「怪獣針紋鬼」
赤影たちは猩猩左近に襲撃される。なんとか撃退した赤影たちは、そこで別れて行動することにする。 赤影はまりあの鐘を求めて、白影は甲賀忍群の秘密を探るため甲賀の里へ、青影は竹中半兵衛の元へ。 甲賀の里に着いた白影は甲賀忍群の名を記した甲賀人別帳を探すが、むささび道軒に捕らわれる。 一方、幻妖斎と魔老女の罠によって赤影も捕らえられる。そこへ青影が駆けつける。
第4話「不死の魔老女」
捕らわれた白影を救い出すべく、赤影と青影は甲賀の里に向かう。 うつぼ忍群は各街道で待ち構えるが裏をかかれ、赤影たちはまんまと甲賀屋敷に忍び込む。 しかしそこには魔老女が待ち構えており、忍法生き昇天で赤影を襲う。 なんとか白影を連れて甲賀屋敷を抜け出した赤影たちだが、魔老女の忍法が執拗に赤影たちを追いつめる。
第5話「鳥獣むささび」
卍党を追う赤影たちはうつぼ忍群の後をつけるが、謎の忍法のために見失ってしまう。 赤影たちは、卍党はまりあの鐘を求めて伊吹山にいると推測し、伊吹山を探る。 そこで赤影は卍党の拠点を見つけ、ジュリアンを救い出す。 だがそれは、まりあの鐘の行方を探るむささび道軒の罠だった。
第6話「忍法つむじ傘」
卍党と赤影たちはまりあの鐘を持った娘を追って彦根に向かう。 そして黒道士が現れ赤影と一戦交えるが、完全に翻弄される。だが後から現れた白影は忍法つむじ傘に敗れ、怪我をする。 しかしそこへ通りかかった娘によって白影は救われ、娘は赤影への伝言を携えて彦根へ向かう。 娘に会った赤影は、その娘こそがまりあの鐘を持つ娘であることを知る。 だが娘の挙動を怪しんだ卍党の忍者に後をつけられていたため、ふたつの鐘を奪われてしまう。
第7話「怪物大まんじ」
さたんの鐘が鳴門海峡に沈んだ船の中にあることをしった赤影たちは、漁師に船を出すように頼むがことごとく断られる。 そんな中、一人の漁師が協力を申し出る。沖へ出て潜る白影。 だがそれは卍党の罠だった。水中で襲撃され捕まる白影、船上で典馬の攻撃を受け炎の中に消える赤影と青影。 そして白影が目覚めた場所は、卍党の本拠、巨大円盤大まんじの中だった。
第8話「渦潮骸骨丸」
なんとかぜうすの鐘を取り返した赤影たちだが渦潮に阻まれ探索が進まない。 そんなある日、ポルトガルの船が漂流してきたと聞いて3人は調査に向かう。 だがそこには魔老女が待ち構えていた。忍法死人操りで3人を襲う。 赤影はなんとか魔老女を退けるが、そこへ大まんじが現れて攻撃を加え、3人は海に消える。
第9話「怪獣変化陣」
さたんの鐘が四国のいかるが一族の元にあると知った赤影たちは船で四国に渡ろうとするが、大まんじに襲撃される。 だが赤影たちは生きて宿にたどり着く。そしてそこで左近に襲われつつも、偶然いかるがの里から来たという娘に出会う。 翌日、その娘を連れていかるがの里へと向かう赤影たち。だが卍党の下忍たちが次々と襲ってくる。 なんとか敵を退けた赤影たち。しかしそこで娘がその正体を現す。娘は猩猩左近だったのだ。
第10話「地獄の魔老女」
白影は魔老女が卍党から足抜けしようとして幻妖斎に捕らえられるのを目撃する。 赤影はそれを助けるが、白影は魔老女を信用しようとはしない。 魔老女はお礼にと幻妖斎がいかるが一族とさたんの鐘を取り引きする場所を教える。 そこへ向かい、現場を目撃する赤影たち。ここに至って白影もようやく魔老女を信用する。 そこで赤影はさたんの鐘を奪うべく中へ侵入する。だが、中には魔老女が待ち受けていた。
第11話「いかるが兄妹」
いかるがの里を探す赤影たち。だが水を探しに行った白影が卍党の襲撃を受ける。 駆けつけた赤影と青影が応戦するが、幻妖斎はぜうすの鐘を奪い大まんじを繰り出して攻撃。赤影は怪我をしてしまう。 赤影は一人の少女に助けられるが、その少女は兄と二人で住んでいた。赤影は彼らこそがいかるが一族の生き残りであることを知る。 そして少女は赤影に頼まれ白影たちを探しに行くが、むささび道軒の襲撃を受ける。 そこへ赤影が駆けつけるが、怪我のために苦戦する。
第12話「悪魔の鐘」
なんとかむささび道軒を退けた赤影たちは無事にさたんの鐘を手に入れるが、再びむささび道軒が襲来する。 そこへ白影と青影が現れ、3人はむささび道軒を倒す。しかしいかるがの娘は幻妖斎にさらわれていた。 娘を救うため対決の場に向かう3人。青影は白蝋鬼と、白影は黒道士と、赤影は幻妖斎と死闘を繰り広げる。 そして3人はかろうじて敵を撃退する。ついに3つの鐘が揃った。その時、鐘が共鳴し、不思議な絵柄が浮かび出た。
第13話「大爆發」
3つの鐘の秘密は竜牙島にあり、と知った赤影たち、竜牙島へ向かう。だが本当の竜牙島は海の底に沈んだという。 赤影たちはペトロの墓が島にあると知り、その墓を調べる。そこで墓の中に階段を見つける。 だがそこへ幻妖斎たちが襲撃する。そして卍党の総攻撃に白影は捕らわれ、赤影はなすすべもなく案内役をする羽目になる。
地下を進む赤影と幻妖斎は不思議な場所に迷い込む。反応する3つの鐘。そここそが真の竜牙島だった。 赤影が3つの鐘を投げつけた時、壁が崩れて不思議な村が現れる。そこでは数多くの人が楽しそうに暮らしていた。 中に入る赤影と幻妖斎。そこで彼らは死んだはずのペトロに会う。 幻妖斎はペトロに発明を渡すように強要するが、ペトロは首を振る。ペトロは平和のために自分の発明を地下で人工太陽を作ることに利用していた。 その時、大まんじが現れ、赤影たちと戦闘になる。だがペトロは戦いを嫌がり、卍党の元に行くことを決意する。
赤影たちの動きを封じ、浮上する大まんじ。流れ込んでくる海水。だが赤影たちはいかるがの少女からもらった珠のおかげで地上へと逃れる。 その時、海中で大爆発が起きる。白影が仕掛けた火薬が爆発したのだ。 赤影たちの目の前で幻妖斎も爆死する。かくしてまんじ党は滅びた。悲しい犠牲とともに。

根来編に移る
赤影のメインページに戻る
特撮のトップページに戻る