アパートの床の遮音について
騒音問題を解決するため小社ではお部屋の防音 理論編の手法に従って施工しております。下記の施工方法は理論編1の壁天井床の遮音性能を上げる方法で、特に床特有の固体伝播音(伝導音)を防音遮音するために施工します。下記全部を念入りに施工すると構造に関係なく概ね30dBから35dBの減衰を得ることができます。防音天井と一緒に施工して下さい。その他理論編で書かれたことをすべて念入りにすると構造に関係なく概ね50Bの減衰を得ることができます。
一般的にフローリングと言っていますが、皆様が思っておられるフローリングとJAS(日本農林規格)に決められているフローリングは、 見た目は、同じですが実体は、まったく違います。
JAS規定のフローリングは、厚みは15mmで概ねナラ・ブナ材長さは、750mm以上で4周実加工(さねかこう;凹凸があり噛み合う様になっている加工)がしてある無垢材です。
体育館のような所に張ってあり、2重に捨て貼りの上釘で堅固に張り付け、サンダ掛けの上ウレタン塗装を施します。重歩行用で極めて堅固な仕上がりになります。
皆様が思っておられるフローリングは、複合フローリング(通常はフロアーと呼ばれています。)と呼ばれラワン合板に天然木が薄く張られています。 大きさは、幅300mm長さ900〜1800mmで4周実加工がしてあります。天然木の化粧がフローリングのように張ってあるので見た目は、フローリングの様です。
なぜ本当のフローリングを張らないかと言うと勿論お金のこともありますが、その遮音性にあると思います。(材料だけで比べるとあまり差はありません。
施工に多くの工種が必要なためフローリングは、割高になります。)
遮音フローリングは、裏にフェルトを貼り、材自体にも細かい切れ目を入れ剛性を、なくしています。 そのほか継ぎ目等にも特殊な細工を施しその遮音性を高めています。 そのほか表面を傷つきにくくしたり、防水性・対汚染性・対クラック性・抗菌性を持たしたり色々と性能を付加しています。 本当のフローリングには、達成できないような性能をつけています。扱いやすい材料です。
裏にフェルトなどの軟弱材を貼ったり切れ目を入れたりしているのは固体伝播音(伝導音)を伝わらなくするためのものです。
床材の遮音性については、ある条件下での試験の結果L-40〜L-80まで5刻みで評価します。数字が小さいほど良くL-40が最高の評価です。 弊社使用の床材は、上から2番目の評価です。L-40も使用してみましたが、歩行時に”ふかふか”してしまいあまり体感が良くありません。 その為特別な場合を除きL-45を使用しています。LLは、軽量音で椅子・物の落下音などの遮音性を見るものです。 LL45等級では、例えば、上階の固いサンダル音は、聞こえるが、ナイフを床に落とした音や、スリッパの音は、聞こえない等級です。
使用の遮音フローリングには、F☆☆☆☆(星が4つ)の表示が付いています。これは、4段階あるホルマリン放散の等級の最小の区分です。無制限に使っても良い材料という意味です。
F☆☆☆☆(星が4つ)の表示が付いた接着材を使っています。堺市の保育所で問題になっていました有機溶剤・ホルマリン等は、含んでいないものを使っています。
床材接着剤ともF☆☆☆☆(星が4つ)です。
表面は、固く裏面は、柔らかいフェルトです。
遮音フローリングに隙間を生じぬよう、気をつけながら最適の量の接着剤でのり付けしていきます。隙間ができないように適宜当て木等を当てて叩く・あるいは木くさびを打ち込み隙間を無くす。
張り付け後は適宜周りを同色でシーリングする。
脚注;弊社は、賃貸アパートマンションを自社所有しており、弊社賃貸アパートマンションの快適性を高めるため、遮音フローリングを施工しております。弊社は、遮音フローリングを施工する会社では、ありませんので、施工についてのお問い合せは、ご遠慮ください。
こんな方法で作った防音室について