その理由は、恐らく特撮ヒーローと必殺の類似性にあるのではなかろうか。 例えば中村主水は、表ではダメ同心を装いながら、裏では凄腕の剣客となってどんな強敵でも倒してしまう。 この二面性は、ただの人間が変身してスーパーヒーローになるという特撮ヒーローものに通じるところがある。 実際私はそんな風に感じているのだが、どうなんでしょ、実際。
では今回は、実際の特撮と必殺の関係ということで、特撮で有名な役者さんが必殺に出ている場合について調べてみたい。 まあ特撮二大シリーズということで、仮面ライダーとウルトラマンを中心に。
ああ、なんて強引な前書きだ。
まず目に付くのは「仮面ライダー」から仮面ライダー2号・一文字隼人の佐々木剛。ゲストでよく出ていた。 彼はちょっとお人好しそうな顔をしているせいか、殺されて頼み人になったりする場合が多いような気がする。 悪役で出る場合もあるんだけど、どっちが多いんだろ?
そして「仮面ライダーV3」からライダーV3・風見志郎こと宮内洋。「助け人走る」で助け人、龍の役でレギュラー出演。
そして新作「仮面ライダー」からスカイライダー・筑波洋の村上弘明は仕事人・花屋/鍛冶屋の政。 うーむ、ライダー俳優ってレギュラーが二人もいたのか。 しかしそれ以外って、私が知らないだけかもしれないけど全然出てこないような気がする。
あ、そう言えば「仮面ライダーストロンガー」のストロンガー・城茂の荒木茂は暴れん坊将軍で吉宗に仕えるお庭番の役でレギュラー入りしたことがあった。 …て、必殺とちゃうやんか!
「ウルトラマン」のウルトラマン・ハヤタ隊員こと黒部進は悪人役で何度も出ている。
いや、それよりもっと目立つのは「ウルトラセブン」のウルトラセブン・モロボシダンこと森次晃嗣。 この人もとにかく悪役ばかり。出た途端に悪役だと分かってしまう。 しかも町人、盗賊、殿様、と身分を選ばず。
もう一人忘れてはならないのが「ウルトラマンA」のウルトラマンA・北斗星司こと高峰圭二。この人も悪役ばかり。 そしてこの人、ちょっと童顔で生意気そうな顔をしているので、役柄が偏ってる。 真の悪党の手先の岡っ引きとか、悪ガキどものリーダーとか、性悪の若旦那とか。 あんまり威厳のある役は回ってこないみたい。
スペシャル「春日野局の秘密」には仕事人・人螢の五郎として「ウルトラマンタロウ」のウルトラマンタロウ・東光太郎の篠田三郎が出演。
主役としてはそれくらい? その他、主役以外の人で言うと、例えば「ウルトラセブン」のアンヌ隊員こと菱見百合子が「必殺仕切人」で仕切人・勘平の女房お勝の役でレギュラー。 ならば「ウルトラQ」「ウルトラマン」の桜井浩子はと言うと、レギュラーは残念ながら無い。 でも「暗闇仕留人」第25話など、何回かゲスト出演している。 どちらかというと悪人っぽい役の方が多いかな?
また、東宝特撮映画でおなじみの田崎潤が「必殺仕業人」の最終話に裏稼業の総元締・江戸屋として登場。風格があった。
スペシャル「仕事人VS秘拳三日殺し軍団」には「宇宙刑事シャイダー」などでおなじみの森永奈緒美が登場。残念ながらミニスカートではなかった。(当たり前や)
逆に、必殺で有名な人が特撮に出ていた例も当然ある。 飾り職人の秀こと三田村邦彦が「ゴジラVSビオランテ」に出たり。
その他、チョイ役で出る人が多いようだが、ちょっとびっくりしたのが「仮面ライダーBLACK」。 なんと「必殺仕置人」第1話を始めとして数々の悪役で有名な菅貫太郎が、こともあろうに(ぉぃぉぃ)主人公・南光太郎の養父の役で登場。 第1話であっさり怪人に殺されてしまった。悪行の報いじゃ。