防音室 究極のアパートの防音はこの防音室の作り方で作って貸しております。
コインシデンス効果とは 防音材が 質量則より 遮音性が劣る高音側の現象です。
質量則とは材の防音性能は材の重さと周波数に比例するというものです。
つまり材の重さが同じならば周波数が高くなれば防音性能が高くなるのが理論値です。
しかし実際には高音側(1000Hzから2000Hzぐらいのところ)で防音性能が質量則に従わず低くなる現象が現れます。
この現象をコインシデンス(英語;coincidence:一致)効果と呼びます。
防音材の固有振動周波数と斜め入射の音の周波数が一致することからこのように言われます。
防音材にとっては大変困った現象です。
ちなみに低音側でも質量則より落ち込む現象があります。これを 共鳴透過と言います。
音が斜めに入射すると 防音材が さざ波のように 材が揺れ波が進んでいきます。
実際揺れるのを 見た人はいないと思いますが この進んでいく波のような材の揺れがコインシデンス効果の原因です。
音はご存じのように 縦波です。 風のように 斜めに防音材に当たると 防音材が さざ波のように 波立つのです。
実際、音では経験できませんが 例えば 熱いお茶を フーフーしたときに お茶の水面が 波立つのと同じです。
そのような現象が 防音材に起きます。
コーヒー面の場合の波は 水深と関係があって 理論上は 水深が同じ場合は 同じ早さです。
コーヒーの水面と同じく 防音材に起こる揺れは 材固有の振動数を持っています。
この材固有の振動数と入射した音の振動数が一致するとあたかも音が透過したように見えるのです。
(実際は透過していません)
防音材の固有振動周波数は硬いもの厚いもの程 振動数は 小さくなります。
コインシデンス効果の発生は
- 材に音が斜めに音が入射すると材に波が生じます。
- 波の斜めから見た周波数と音の周波数が同じになることがあります。
- 音圧の波と材の波が一致すると波を作る音圧が共鳴するようになり材を余計に揺らすとともに
あたかも音圧が通過したように外からは見えるのです。
材が揺れると言うことは 音が通じやすくなると言うことです。
材の固有の周波数と音の周波数・入射角が合うと あたかも 音が通過したようになります。
これがコインシデンス効果の原因です。 普通の材では 1000Hzから2000Hzくらいで コインシデンス効果が起きます。
防音材の 高音側の漏れは重大問題です。コインシデンス効果は必ず起こる現象なので
コインシデンス効果をできるだけ少なくしなけらばなりません。
これを防ぐためには
- 材の剛性を高めます
- 材に厚みのあるものを使う
- 支点間距離を短くする
- 違う固有振動数を持った材を複数使う
- 複数材を非硬化性接着剤を使う