お部屋の中の小さな防音室の作り方

園田ロフト付賃貸アパートマンション杉原土地

防音室の中に小さな防音室を作ってガンガンバンバンに楽器ができるお部屋を作っています。

壁が薄くても30dBの減衰があります。
防音室付きアパート

防音室 究極のアパートの防音はこの防音室の作り方で作って貸しております。

小さい防音室なのにおおきな効果

楽器をガンガンに使って練習したり楽しんだりしたいものです。
音が減衰する理屈に十分に隔たった壁で共鳴透過がない場合は足し算ができます。
いままでのお部屋が40dBの減衰そして小さな防音室が30dBの場合は、合計して70dBになります。
(実際には音が固体伝導したり、共鳴透過しますので足し算した合計より相当少なくなります。)
音が拡散する前に遮蔽・吸音すると小面積で済み効率的です。
小さな防音室 全景小さい防音室の遮音減衰量
防音室内に設置された小さな防音室 35dBから40dBの減衰があります。 

壁材は重いもの共振を起こしにくいものを複合して使い密着させること

防音の質量則により重いものが最適ですが実際重いものを多用することは困難です。
剛性の強いものと共振しない遮音シートのようなものを複合して使うとコインシデンス現象も少なくなって防音効果が高くなります。
またそれらは隙間なくそして接着すると効果は大きくなります。

防音室の基本的構造

防音室の構造は単純にベースメント(basement;下部構造)とスーパーストラクチャー(superstructure;上部構造)にわかれます。ベースメントとは防音室を置く土台基礎と防音室自体の床の総称です。スーパーストラクチャーはベースメントの上に載っている壁と天井です。

ベースメント

ベースメントは堅固であってなおかつ音を伝えないものである必要があります。
防音室のベースメントの防音テスト
床の「重衝撃音の測定」の時に使うタイヤの落下をしています。
映像ではマイクの生のが良くないのか再現できていませんが、ベースメントに落とした時の方が周波数が高い音です。高音は防音しやすいのでその面からも適切です。

スーパーストラクチャー

上部構造ももちろん堅固であることが必要ですが実際はそのような壁天井を作ることは困難です。

防音ドアの性能を上げるためには

ドアの防音性能を上げるにはまず丁寧な仕事が大事ですが他に列挙すれば
次のようです。 防音ドア模式図

ドア自体の遮音性能を上げるために重い材料で作る

ドア自体の遮音性能を上げるためには重くて剛性の強いものを使う。
石膏ボードより合板の方が良く、コインシデンス現象(共振のために特定の周波数で遮音性のが劣る現象)を防ぐために違った材料を使う。
またその材料同士を接着して密着させること。

ドアは質密に作りフラッシュ造にしない。

通常のドアはフラシュ造と言って中に心材を格子状に入れて外側に薄い合板を張った作りになっています。
この様に作ると音響的には太鼓と同じものになって共鳴して大きな音となります。
ドアは複合材で作っても決して隙間を作らないようにして下さい。

ドアは適切な剛性を持つこと

ドアは戸当たりと限りなく隙間なく引っ付く必要があります。
グレモン錠で戸当たりに密着するように引き寄せられてもドアに適切な剛性がないと密着しなくなります。
また剛性があまりにも大きくても少し出たところだけが当たって万遍なく戸当たりと密着しません。
下記で述べる補強桟が有効と考えております。

ドアと戸当たりは隙間なく取り付ける

戸当たりは防音の中で重要な部材です。
防音扉 グレモン錠と戸当たり
防音扉と隙間をなくすために密着させて取り付けます。
グレモン錠でドアをたわませながら強く引き寄せます。

密着させて取り付けるため戸当たりを微妙に下記のように取り付けると
グレモン錠を締め付けた時ドアが撓(たわ)んで万遍なく密着します。
防音扉模式図防音扉模式図
防音扉外側 斜め前
写真の補強桟はアルミアングルで適切な撓みを生じます。

戸当たりは上質な
木材を用いる

例えば下のような小さな節がある戸当たりを付けると材が曲がって戸当たりとドアが密着しません。
防音扉 戸当たりは隙間なく
戸当たりを付ける時は細心の注意をして下さい。
戸当たりに少しの節でもあると隙間を生じて性能が下がります。戸当たりは節がないことが必須です。
実際上記の戸当たりを取り除き節のないものに取り替えると5dB程度改善されました。

戸当たりには軟らかいものは用いない。

モヘヤやスポンジのような重さの殆どないものを戸当たり付けるても全く効果が上がらないか悪化させます。
遮音性は質量則といって重さと比例しますのでモヘヤやスポンジは空気は通さなくても音は容易に通り抜けます。もし戸当たりに取り付ける時は質密なしっかりしたゴムとそれを十分に密着させる機構が必要ですが自作では全く無理です。

丁番は、4枚吊り以上

吊り元は締めた時に密着するようにたくさん配置するのが適切です。
4枚吊り以上を推奨します。重い扉になりますし強く締め付ける関係上大きめがいいと思います。
防音扉外側 斜め後ろ

吸音材を張り付ける

ドアの内面にグラスウール吸音板を張り付けるとドアに達する音が低減してドア全体の防音性は上がります。
防音扉内側
吸音用グラスウール32K品厚35mm品を用いています。
小社では極細繊維の旭硝子製:アクリアネクスト

防音室には窓があると良い

小さな防音室は閉鎖感がぬぐえません。窓があると開放感があって快適に演奏できます。なるべく大きい方が良いでしょう。透明なガラスの方が開放感がよりますと思います。
3mmの透明ガラスを4枚重ねて用いています。

不整形にすると内部の音響環境は良くなる

防音室を直方体で作ると対面する壁の間で音が干渉し定常波を生じやすくなります。不整形(多くは5角形の不整形)が望ましいです。天井も勾配天井にして床との間で定常波を生じにくくする必要があります。
小社ではこの部分に防音チャンバーを入れております。

必ず換気を

防音室は極限まで密閉しております。自然換気は不可能です。必ず換気する必要があります。小さなお部屋にエアコンや暖房機器を取り付けることはできませんので換気は冷暖房を兼ねています。ロスナイは使わないで下さい。

防音室の中に 防音室を作った場合
その効果は 単純に dBAを足し算していいものか

実験してみました。
防音室ドア取付場所
この部屋の中に 小小さい防音室を設置してみました。
防音室の中の小さい防音室のテスト
わかりにくいですが 写真の中央に写っているのが 小さい防音室です。
小さい防音室の中に ベースギターアンプを置いて 100Hzと 200Hzの音を出します。

    小さい防音室 大きい防音室 上階 隣室
  100Hz 200Hz 100Hz 200Hz 100Hz 200Hz 100Hz 200Hz 
大きい防音室で
音を出す
測定値  - - 78 84 52 44 52 33
減衰値         26A 34 26C 45
小さい防音室で
音を出す
測定値 95 94 64 64 38 44
減衰値;     31@ 30 57B - 50D -
注;
ベースアンプより音を出しています。出している音のエネルギーは、同じです。
単位はdBA ○は暗騒音以下
考察;
@+A=B 31+26=57
@+C=D 31+26=57≠50 上階では足し算が成立していますが 隣室では成立していません。 隣室では 隣室に置いてある シャンプードレッサーの 一部が 共振共鳴していました。 それに由来するのではないかと 推測しております。
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