防音テストをしました。
通常は部屋の中で音を出して別の部屋で測定するのが遮音等級です。
屋外での測定は暗騒音のため正確には即定位できないので
外で音を出し防音室内で測定しました。
別棟で建てた防音室の防音テスト
庭に別棟で建てた防音室を隣室で測定しました。
測定するための音が大きいため上記のような外部ですると
ご近所に迷惑がかかるのでできませんでした。
この理由で測定室の暗騒音が大きいことと
音源が大きくないため
50Hz100Hz以外では最低値(暗騒音を測定した値)です。
もう少し遮音等級は大きな値と思います。
製作方法も合わせてビデオに収録しております。
庭に作りました3重の防音室です。
楽器もガンガンに使えるお部屋で
もちろんエアコンも付いています。
3重の防音室
楽器の中でも低音で尚かつ大きな音が出るものを防音するためには
より防音性の高いものが必要です。
ヘビーデューティーな防音室には三重の防音室が必要です。
完成写真防音扉開の時 防音扉閉の時
防音室は南向きです。 大きさは 奥行1m42cm 幅1m26cm
入り口から見る。
こんなお部屋のところに
設置しました。
三重の防音室は、下記のようなところに作られました。
南向きのお部屋の一角を使います。
3畳程度の広さのところに既存壁・天井・床を構造上防音上補強して
設置します。
既存壁と既存床を防音上補強します。
床は防音上ベースメントとして重要なものです。
ベースメントとしてスポンジ系のゴム板を置きます。
中の防音室の扉ユニット以外を組み立てます。
内の防音室のファンデーションを組み立てます。
内の防音室を組み立てます。
中の防音室の扉ユニットを組み立て吸音材も張り付けます。
中の防音室の扉ユニットを取り付けます。
吸音材を張り付けます
窓周りに不織布を取り付けます。
外の防音室の扉ユニットを組み立て吸音材を張り込みます。
遮音材を張り付けます。
中の換気チャンバーを中の防音室に取り付けて作る。
外の防音室の換気チャンバーを外の防音室に付けて作る
(写真右側が外用の換気チャンバー
上が排気用・下が吸気用)
吸音材を張り付けます。
外の防音室の遮音材を張り付けます。
3枚のドアを使えるように閉じるには、以下に示す方法しかありません。
一番外のドアは防音室側から見て外開きにします。
2番目のドアはもちろん内開きです。
3番目のドアは、2番目のドアより少し大きめに作っておいて内開きです。
防音室内部からでないと全閉することは出来ません。
ドア全開 外のドアを閉じる
中のドアを閉じる 内のドアを閉じる
3重の防音扉は施錠は中からしかできませんが、非常解錠装置があれば外側から開くこともできます。
防音室の構造を 大きく分けると
- ベースメント
- ファンデーション
- スーパーストラクチャー
ベースメントとは防音室を置く台のことです。
防音の事を考えると 防音室は 宙に浮いている方が良いのですが そんな事はできないので 防音室を置く台”ベースメント”が大事です。
ベースメントはとにかく頑丈で重量があることと建物本体と縁切りされていることが重要です。
防音室の床です。上部の壁・天井とは構造は全く違います。
出来るだけ重く・頑丈なのが最善です。それと中空でないことが必要です。
ベースメント・ファンデーションの効果
新しい知見に基づき 作ってみました。
ベースメント・ファンデーションを 作ってみました。
その効果の一端を ご覧下さい。
重量床衝撃音
のテストに使う時のタイヤを落とします。
ベースメント・ファンデーションの上にタイヤを落とした時と
普通の床(木造束立て・大引・根太・合板の床組です)に落とした時とを
比べています。
ビデオでは低音がうまく再生できていませんので違いはあまりわかりませんが、ライブでは明らかに静かになっています。測定値の11dBは感覚と一致しています。
スーパーストラクチャーは防音室の壁と天井です。
壁天井は外側の壁天井と完全に隔離されていることが大事です。
そして、その間に吸音材が入っていることが大切です。
共鳴透過を防ぐためです。
防音の貫通孔